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眩暈 メニエール氏症一真武湯

畢明義医案:从某,男,35歳,1985年1月24日初診。
二十日前の早晨に起床した時,突然一陣の頭暈目眩を感じ,目を閉じていたら約五分間で止った,
夕餐時になり,また頭暈目眩し,舟車中に坐す如く,天旋地転を感じ,到れそうな勢いで,眼を開けば眩暈が甚しく,同時に悪心嘔吐もあり,吐出物は水様だったり時には吐飯だったりする。
曽つて市某医院で美尼尓氏綜合症と診断され,経治するも無効だったので,その后余に治療を求めてきた。
患者は頭暈目眩して,頭項を回顧することが出来ず,回顧すれば眩暈が劇しくなる,
歩く時には,只前方だけを視て,少しでも目を転じると,すぐ眩仆して倒れそうになる,
若し無理にそのまま歩き続けると,眩暈が起こり,食や水を嘔吐する。
患者の形体は消痩し,飲食は呆滞し,語声は低怯で,気短乏力,舌体大きく,苔は水滑,脈は沈弦緊。
眩暈の病は,陽虚で水気が上逆し,清竅が被蒙したためである。
真武湯にて扶陽鎮水、化飲降逆をする。
処方:附子15,白朮30,茯苓・赤芍45,生姜150。煎服。
1剤を服した后,悪心嘔吐は已に止み,眩暈の大半は去り,頭項を回顧することが出来,独りで少しは歩けるようになった,
又継服すること2剤で,眩暈は止り,食欲も増えた。
療効を鞏固にする為,継服すること3剤,今に至るも未だ再発していない。
按語:本案は乃ち痰飲による眩暈である。
然し痰飲が生じるのは,多くは脾腎である。
人身の陽気の根は腎臓にあり,若し元陽が一度衰えれば,陰霾峰起(霧が発生)し,脾腎は水湿を運化できず痰飲を生じ,清竅を上擾して眩暈を発す。
真武湯にて腎陽を温め,脾湿を化し,痰飲の源を澄ませ,清升濁降させれば,眩暈は自ら除かれる。
※前報の「抑鬱一真武湯」と同様の機序による“身振揺”で、芍薬には赤芍を用いているのは心経への配慮からか?

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