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癥積一抵当丸

曹穎甫医案;常熟鹿苑銭欽伯の妻,経が停って九ケ月になるが,腹中に塊があり攻痛する,妊娠でないのは分かっている。
医は三稜、莪朮など多剤を出したが応ぜず,陳保厚先生の診を請います。
先生曰く:三稜、莪朮は僅かに血結の初起を治す事ができるだけで,已に結してしまえば,もはや力は及ばない。
吾に良い薬があるが,薬を見て驚くでしょうが,我を罵らないでください。主人諾す。
抵当丸(水蛭、虻虫、桃仁、大黄)三銭を,白湯で送下す。
夜に入り,病者は床上で反復爬行しており,腹痛に堪えず,果して医者を大罵して已まず。
夜が明けると,大便に汚物が多く混じっていた,色は黄白紅などが夾雑しており,痛みの大部分は除かれた。
次の日の復診で,陳先生は詰問して曰く:“昨夜は我を罵らなかったですか?“
主人は隠せずに,ありのままを白状しました,
そこで次は加味四物湯にて調理しました。[《経方実験録》 1963:84]
按語:蓄血が既に久しくなれば,根蒂は深く固まり,虫薬で攻破することが必用となる,さもなくば薬力が及ばず,隔靴掻痒するばかりで,どうしようもない。
しかし抵当丸は峻薬だが(湯ではなく丸だから)緩攻でもあると雖も,結局は破血耗気の品であるから,病に中ればすぐに止めて,養血の品にて善后しなければならない。
※熱が大なら大便秘結して桃仁承気湯、瘀が大なら大便硬で抵当湯。

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