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妊娠腹痛一桃仁承気湯

丘敏医案:劉某某,女,38歳。
已に両胎を産している。
今又停経して八ケ月になるが,腹はあまり大きくならない。
脹満不舒を自覚し,医は疏気行血の薬を投じたが脹満は減らなかった,
后で某医院で“妊娠”と診断されたが,身体虚弱で,胎児は正常な発育が出来ないと。
脈は渋で滑ではない,臍下を按ずると膨硬しており痛感がある,
此れは気血停滞して胎になっていない。
因って思うに前医が用いた行血薬が既に薬効を発揮してしまったのだ,
これは桃仁承気湯にて調えるしかあるまい。
 処方:大黄12,桃仁9,桂枝、芒硝、甘草各6,水煎分三次。
薬后に腹中に痛みを感じ,翌朝 膩便を頗る多く下し,腹部は頓みに爽かとなった。
あとは飲食にて調養し,月満ちて一男嬰を産し,母子ともに平安である。[福建中医薬 1964;(5),封三]
按語:桃核承気湯は,本より妊娠には禁用の剤であるが,瘀血内結が確かな証であり,新血が生ぜざれば,胞胎は養われず,胎児の発育に影響するゆえ,果敢に使用して疑わなかった。
此れは《素問・六元正紀大論》に謂う“有故無殞,亦無殞也”の意也。
※“有故無殞,亦無殞也”とは『婦人が身重の時の治療法はどうすればよいのですか?』と黄帝が問うたのに対して、岐伯が『証により用いるべき理由があればその薬物は母体を損じないし、亦胎児も損ずることはない。』と答えた一部始終です。

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