頭痛一小承気湯
盧訓灏医案:盧某某,男,33歳,1991年4月6日来診。
一周前に頭痛になり,左前額から眉稜骨の痛みが尤も甚しく,手を触れることも出来ない。
これまでに某郷衛生所の西医治療を受けたが,未だ痛みは減らない。
証見:頭痛,痛みの甚しい処には灼熱感があり,大便は秘結して通らず,飲食を思わず,舌苔は黄燥,脈は実である。
証は陽明熱結である。
法は当に清泄陽明に,止痛を兼ねるべし。
小承気湯加味:大黄・枳実12 厚朴1O 細辛3。
服すこと1剤で痛みは大いに減り,2剤で痊愈した。[四川中医 1992;(9):31]
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按語:足陽明胃経は“髪際を循り,額顱に至る"。
本案の頭痛は,前額から眉稜骨にかけて甚しく,又腹脹、大便秘結、苔黄燥、脈実等があり,燥熱が陽明に結聚し,循経上冲しているのが顕らかである。
故に小承気湯で清泄燥熱するを治本とし,細辛を佐として止痛するを治標とする。
伤寒名医验案精选 より
※陽明頭痛に細辛を用いるのは何故だろう?白芷では?
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