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痒疹一猪苓湯

湯岱玉医案:文某某,男,54歳,1993年4月23日来診。
陰嚢が痒く,滲液が出てもう1O年になる,しばしば治療しているが無効である。
症見:陰嚢の皮膚が潮紅して腫脹し,肥厚して,苔蘚様に変り,間に糜爛滲液があり,拭くと痛み,灼熱感があり,瘙痒この上ない。
此れは湿熱が下焦に蘊阻し,血虚風燥となった象である。
治は滋陰清熱,養血祛風に宜し。
猪苓湯加味:猪苓 茯苓 沢瀉 阿膠 滑石 地竜 蝉蛻 黄柏
服すること5剤で,瘙痒腫痛は軽減した,守方して続服すること20剤で愈え,今に至るも再発はしていない。[湖南中医雑志 1995,(5):43]
按語:痒疹十年とは,長すぎる。
瘙痒はなはだしく,糜爛して滲液があるのは,湿熱による。
若し湿熱が久しくて,うんざりする程だと,化燥して陰血を傷つけるだけでなく,熱風を引動して,深い所まで,陰液を消耗し尽くし,終いには痒さが止らず,疹は消えなくなる。
一般の治疹剤で,消風散の如きは,多くは清利疏達ばかりで,滋養陰血が不足している,故に“しばしば治すも無効”となる。
猪苓湯は通利膀胱に在り,“滲湿により熱を下す“と同時に,滋養陰血をも兼ね,陰涵を待てば風は滅する,“肺金清粛の気が下降すれば,膀胱の気化は通調し,自ずから湿火、湿熱、暑湿の諸症は無くなる”,終いに十稔の頑疾は,一度に消えた。
やはり仲景の方書は,我を欺かなかった!
※陰嚢湿疹の妙法として記憶しておきたい。

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