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不妊一半夏瀉心湯

彭海燕医案:田某,女,29歳,1990年3月7日初診。
婚后4年余になる,3年前に一度妊娠して3ケ月の時に何かの誘因で自然流産になった。
此の后3年同居するも未だ妊娠しない。
これまでに多種の検査や治療を行い,子宮卵管造影では:“子宮腔の形態は正常,双側輸卵管は通暢している“,
病理検査報告:“子宮内膜腺体分泌不良"。
基礎体温双相測定では,高温相の上升が緩慢だった。
夫の精液検査は正常。
健脾や補腎填精の品を屡服すも無効。
患者は平素から小腹に冷感あり,胃脘が嘈雑脹満し,大便は質稀で1~2回。
月経周期は正常,先月の月経は1991年2月27日だった。
舌紅く苔は薄黄膩。
寒熱互結,胞脈受阻による不孕の証である。
治は調和寒熱,理気温経に宜し。
半夏瀉心湯加減:半夏・党参・香附12 黄芩・干姜・陳皮9 黄連・炙甘草3 大棗3枚。
服すること5剤で,胃脘の嘈雑は明らかに軽減し,苔薄黄やや膩,余症は前と同じ。
上方から黄芩・香附を去り,白朮・桑寄生を加える。
服薬一ケ月余に来診し,月経が40余日を過ぎても来ないと告げたので,検査したところ懐孕だった,
その后月満ちて一男嬰を順産した。[陝西中医 1992,(5):225]
按語:脾胃虚弱で,寒熱と痰湿が中焦に互結し,気機不暢となり,胞脈が阻滞されて不孕になっていた。
治療は補腎という伝統の大法を残しつつ,半夏瀉心湯の辛開苦降で,痰湿を除祛して,気機を調暢しなければならない。
種子安胎の意がないように見えて,実は種子安胎の効を収めている。
※やみくもに不妊治療に励む前に、総体に異常がないかを確かめる必要がある。

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