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急性闌尾炎(虫垂炎)

宋××,男,24歳。
右下腹部に劇烈な疼痛が持続し3日間以上も止らない,某院では急性闌尾炎と診断された,
先ず中薬の大黄牡丹湯加減、抗菌素等を用いて治療したが効かず,手術治療を建議されたが,患者及び家属の手術拒絶に因って改めて中医治療を請うた,
其の証を細察するに,右下腹に劇烈な疼痛あり,拒按し,明らかな反跳痛があり,闌尾穴にも亦明らかな圧痛がある,舌苔白,脈沈。
脈証を綜合して,反復分析した:大黄牡丹湯は本もと腸癰を治療する有効な方剤なのに,何故愈らなかったのか?
其の脈が沈であることを細思し,又怒りの后に発生しているので,必ずや肝鬱気滞に因り,肺と大腸が気滞して行らないに為である,治は先ず理気をするのが宜しい。
 排膿湯加減(桔梗・枳実30 白芍15 敗醤草30)
服薬して約40分程して,腹痛は漸く減り始め,1時間の后に,矢気(おなら)が数回あり,腹痛は頓みに失せた,又服すること1剤にして,腹痛は無くなった,再発預防の為に又連続して1剤を服用して痊愈した。
某医云く:大黄牡丹湯は闌尾炎を治す名方であるのに,今先生が其の方を用いず,排膿散を採用して治したのは何故か?
答えて曰く:大黄牡丹湯は《金匱要略》にある腸癰の治方である,《金匱要略》に云わく:“腸癰とは,少腹が腫痞し,按んずれば痛みは淋の如く,小便が自調し,時時発熱し,自汗が出て,復た悪寒あり,其の脈が遅緊なら,膿は未だ成らず,之を下すべし,当に血あり。脈洪数なら,膿は已に成るから,下すべからざる也。大黄牡丹湯が之を主る。
而して前医が已に用いて無効なる,故に再び与えてはならない。
且つ其の脈が沈である,沈とは気鬱なり,気鬱なら,当に理気すべし,故に排膿散加減にて治すのが宜しい。
※数日間入院して抗生物質で炎症を抑え、患部は小さくなったが無くなってはいないという患者さんが相談に来ました。この症例が参考になればと紹介しました。

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