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逍遥散の変方

傷寒証治案五則-2
ある冬月に傷寒にかかり,発熱し口苦,頭痛,飲食を欲せず,腹中時に痛み,人は太陽症と謂うが,少陽症である事を知らない。
傷寒で未だ太陽より入らざる者なし。
太陽より陽明に入り,陽明より少陽に入るのは,伝経の順序である。
どうして初めに太陽に入り,陽明を越えて少陽に入るのか?
人は隔経の伝と謂うが,誰も分かっていない。
少陽とは乃ち胆経,胆は木に属し,木は最も金を悪む,肺は金に属し,皮毛を主り,風邪が来れば,肺金が先ず受け,肺は胆木の虚に乗じて,邪を少陽に移す。
故に太陽は往往にして多くは少陽を兼ねる。
然し此の症は乃ち二経同感にして,伝経の症には非ず。
治法は二経を兼治するのが宜しいようだが,而し然らず,少陽を単治すれば,太陽の病は自ら愈える。
方用:柴胡2 白芍5 甘草・陳皮・黄芩・神曲1 白朮・茯苓3銭。
一剤で熱は止み,二剤で腹は痛まず,頭は疼まず,口も亦苦からず。
鐸按:此れは即ち逍遥散の変方であるが,どうして神の如く傷寒を治すのか?
病が半表半裏に在るのを知らずとも,逍遥散が実邪を解せば,表裏の邪は解けてしまう,太陽膀胱の邪だけが独り留まることがあり得ようか。
況んや方中には元より白朮、茯苓三銭が有り以って腰臍を利し,膀胱の気を通す。
ほかに神曲、黄芩を加えて,胃火を少解し、脾気を和せば,諸症は尽く除かれる所以である。
 紹派傷寒名家験案精選 陳士鐸医案より

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