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2.胃下垂

胃下垂は臓器下垂の一つだが“下垂”の二字に囚われて中気下陥と弁証し、升提薬で治そうとするのは単純すぎないか。
胃は受盛を主り、脾は消磨を主る。
中土の陽気が盛んなら胃気は順降して善く食が納まり、脾気は升運して善く消磨する。
しかるに飽食が過ぎて消化しきれなかったり、長期間にわたって立仕事をしたり、車馬で揺られたり、産后の床上げが早過ぎたりすると、中気が虚弱となり脾胃不和となり、運化が遅緩する。
胃気が滞って降りず、旧穀が去らなければ新穀は入らない。
当然 食欲が無くなり食べても消化はしない。
そうなれば中脘は壅満し、胆胃の気が上逆する。
また肝脾の気も不升であるから、腹脹して大便は先干后溏か干結難下となる。
この時に必要なのは何か?
滞気を開くことです。
健脾利湿、和胃降逆、舒肝化瘀の法がそれです。
いたずらに升提法ばかりを用いると肺胃までが逆上することになる。
【方薬】(茯苓・焦白朮・白芍・丹皮・炒蒼朮・陳枳殻・杏仁・半夏・鬱金・延胡索9 草蔻仁・干姜6)
【加減】
脾湿肝鬱,下陥不升,脈が関尺大なら,加桂枝木6-9,舒肝以升陥。
大便干結者,加肉苁蓉15,潤腸以利便。
胃脘痛脹者,加天台烏6-9,理気以止痛。
胸膈悶満不適者,加薤白9,利気以寛胸。
小便黄赤,舌苔厚膩者,加淡竹茹9、焦山梔6-9,清肺潤燥,通利膀胱,以祛湿熱。
※胃下垂に伴う便秘は肺津が大腸を濡潤しない事に因る。
此れは寒燥であり熱結には非ず、一切の苦寒伐泄の品は適用されない。
温中暖下・疏肝理気の中に潤燥利便の品を加えれば便堅は自然に解消する。

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