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7.癲狂

癲狂の多くは土湿木鬱に因り,胆胃が上逆して,心竅に痰が迷いこむからだ。

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6.陽痿

陽痿は腎寒脾湿に因り,肝木鬱陥となり,肝の升発が出来なくなったものである。
【脈証機理】
平人は水土温暖なる故に肝木は条達して鬱陥せず,生気は暢旺となり,陽痿にはならない。
思慮過度や恐惧に因って傷腎すると,腎寒脾虚となり,肝木が鬱陥して,升発不能で,生気が不足して,陰茎萎軟の陽痿となる。
【治則】
健脾疏肝,滋益精血,補腎壮陽。
【方薬】
(茯苓・沢瀉・桂枝木・白芍・全当帰・貢阿膠・補骨脂9 陽起石・甘枸杞12 淫羊藿・鎖陽15 縮砂仁6)
【按語】
肝は筋を主り,陰茎は諸筋の聚るところで,宗筋の名がある。
治療は健脾舒肝を主とし,腎陽を兼補する。
世医の多くは補腎滋陰を主とし,疏肝升陥の品を用いる者は少ない。
滋陰伐陽すれば,水旺土湿となり,肝木は愈いよ陥り,陽痿のほかに,遺泄までが加わる。
仙茅には小毒があり用いてはならない。
其の功は能く興陽するが斂陽はしない,早泄者には禁用である。

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震顫麻痺(パーキンソン氏病)

朱東奇医案:姜某某,男,42歳,1982年11月2日初診。
半年前に田圃で労動していた時,わが子が車禍に会ったと急報があり,子を抱いて医院へ急いだ。
途中で雨に逢い,着衣が薄かったのと,心情が慌てており,全身から汗をかいていたのとで,翌日は肌体に違和を感じた。
周身困重,時に寒熱あり,語言遅緩,腹脹納(食欲)少となった。
継いで筋惕肉顫し,手は細かい動きが出来ず,歩行が危なくなり,全身は痿軟無力で,肢体が麻冷となった。
某地の医院検査では“パーキンソン氏病"といわれ,ドーパミン等の薬治をして,上述の症状は一度緩解したが,后又復発した。
この半月は諸症が悪化し,臥床が出来なくなり,中医に転じた。
脈弦滑,舌紅苔黄厚根膩,口粘発苦,大便干結,小便色黄。
患者は平素から禀性沈黙,寡言少語であったが,あの時の驚恐内傷に,風雨の外襲を加えて,内外の原因が合わさって病となったものである。
且つ久病のことで,憂慮が日に増し,肝気鬱結,横犯脾土となった。
疏肝理脾,解鬱安神,清熱鎮驚の治療をしなければならない。
 柴胡加竜骨牡蛎湯(柴胡12 黄芩1O 竜骨・牡蛎15 桂枝6 茯苓・半夏1O 党参12 大黄6 丹参15 百合12 生姜3片,大棗6枚),水煎服。
服薬5剤で症状は大いに減り,身体が緩み,肌肉震顫が少なくなった。
原方から大黄、茯苓を去り焦三仙10、莱菔子10を加えて,継服すること5剤。
后は逍遥丸にて1月余調理をした。
按語:本案の病変部位は主に肝である,肝は筋を主り、魂を蔵する,驚嚇を卒受して,肝気が逆乱して,ついに筋肉顫動,痿軟無力,神情恍惚等の症となった。
本方で疏肝理気,解鬱安神,清熱鎮驚したところ,方証が相符して,良効を獲た。

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5.中風

中風は中土陽衰に因り,四肢に行気できず,四肢が力を失ったものである。

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4.狭心症

冠状動脈粥様硬化性心臓病などの多くは脾湿胃逆,気血瘀滞,宗気不固に因る。

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3.瀉泄

中気を労傷したり、飲食不節であったり、鬱怒が傷肝したり、寒湿の邪を外感したりして脾胃を損傷し、肝脾が鬱陥すると水穀の水分を二腸に送って注下させるのが瀉泄の病である。
脾湿と肝鬱があると運化を遅滞させ水穀が消化し難くなる。
肝木が鬱すれば、やがてそれは鬱冲して疏泄太過となり大便は稀溏となり、黄水混じりの完穀不化を呈する。(肝木乗脾土
脾湿に肝鬱がからむと必ず己土を克して大腹作痛の症となる。
肝木が鬱冲すれば疏泄が激しくなり,腹痛して泄する。
肝鬱して肝気が上達できなければ大腹は盤鬱となり大腹脹満の症となる。
久瀉が愈えなければ,脂膏が剥ぎ取られ,清稀便を下し,腸垢が白滑して混じる。
肝脾が下陥すれば,胆胃は必ず逆するので悪心嘔吐となり,飲食が進まなくなる。
肝脾が鬱陥すれば脈は細濡、稍弦、関尺大となり,舌苔は白膩となる。
【治則】
健脾滲湿,疏肝升陥,温暖中下,斂腸止瀉。
【方薬】(茯苓・焦白朮9 甘草6 丹皮・桂枝木9 潞党参15 煨肉蔻3 干姜6 炙米殻5),水煎温服。
【方解】
茯苓、焦白朮、甘草,健脾和胃,滲湿燥土;桂枝木、丹皮,疏肝止痛,升陥止泄;潞党参,補中益気,升陥止泄;干姜、煨肉蔻、炙米殻,温中暖下,斂腸止瀉。
【加減】
腹痛重者,加白芍9,疏肝以止痛。
大便稀溏,滑瀉不収者,加赤石脂12,斂腸以止瀉。
悪心嘔吐者,加半夏9、鮮生姜9,和胃順気,降逆以止嘔。
久利不止,脘腹脹満,腹内奔気冲激鳴響,脈現細濡、稍弦、関寸大,舌質紅如辣椒、無苔者,為火旺血熱之診,去桂枝木,加川黄連3-5,清君火以凉血。
夜熱者,去桂枝木,加炒黄柏6-9、川黄連3-5、烏梅肉6-9,清君相之火以退熱,酸斂以止瀉。
発熱,下利軽,嘔吐重,脈現細濡、稍弦数、関寸較大,舌苔黄膩者,径用“黄芩半夏生姜湯”加味(炒黄芩・半夏・鮮生姜・白芍9 粉甘草6 粳米9),平胆和胃,降逆止嘔以治之。

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2.胃下垂

胃下垂は臓器下垂の一つだが“下垂”の二字に囚われて中気下陥と弁証し、升提薬で治そうとするのは単純すぎないか。

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1.傷風咳嗽

風邪閉束,衛気不宣,肺失粛降なら
【方薬】(紫蘇葉・陳皮・杏仁9 生甘草6)
【加減】
脈虚で汗出者,加白芍9,酸斂和営,以止汗出;加鮮生姜6,辛温解表,而降冲逆。
肺寒で,脈浮而緊,咳劇しき者,加北細辛1.5,辛散肺寒,以宣肺気;加炙五味子・半夏9,斂肺降冲,和胃化痰,以止咳逆。
【按語】
傷風咳嗽とは,肺気不清な所へ,風邪が感襲したものであり,傷寒、中風や風熱外感とは異なる。
傷寒、中風とは“重感冒”であり,仲景の《傷寒論》に詳しく,風熱外感は“熱感冒”で后世の温熱派に詳しい。
寒、熱、温、凉、湿、燥の諸邪は,均しく肺気不清をもたらし,治療には清肺が必要である。
医者が清肺の法を採るべきなのに,凉肺、潤肺の内に限局すると,寒湿に感じた傷風咳嗽を,久しく愈せず,他変を生じさせてしまう。
肺は燥を悪み,降斂を主どる,桂枝は気温で,性は升散する,ゆえに肺の諸疾には,桂枝は相応しくない。
痰飲咳嗽に桂枝を用いるのは,咳嗽の原因が痰飲に因る場合で,痰飲が生ずる源は脾であり肺ではないが,桂枝を用いる意味は脾湿に因って鬱陥した肝気を温升する事に在る。
病機が違えば,用薬も異なる,肺は桂枝とは関わりがない。

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木炭を嗜食する

奇症治案-3
癲癇の病人,経年累月するも愈えず,発作時に昏倒抽搐する外に,炭を好んで食べる癖がある。
炭は始めに甜く感ずる。
炭は火性である,心は火を主る,同気が相い求めると分析でき,其の病は心に在り,心竅に痰迷があると説明できる。
治には豁痰鎮心の法を用いる。
 人参20 南星・鬼箭3 半夏2 附子・肉桂1 柴胡・白芍3 菖蒲2 丹砂末3銭。
水煎して両碗(丹砂を2分する)に分ける,如し病人が飲みたがらねば,薬内に炭を加入して誘うか,服薬后に炭を食べさせる。
按:陳氏が奇症を診治する時は,辨証して求因し,怪病を怪まず,難症も難と決め付けない;必ず其の本を求めて,活法を見出す。
 紹派傷寒名家験案精選 陳士鐸医案より

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脱腸、蛇の如し

奇症治案-2
人の糞門内に拖出する一条あり,蛇に似て蛇には非ず,時々進み出るが,便糞の時に,碍げにはならない,此れは乃ち大腸湿熱の極みが,此の怪物を生じ,直腸の間で長じ,蛇には非ず,肉なり,但だ伸縮すること意の如く,蛇に似ている。

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痛みのあまり縛って欲しい

奇症治案-1
張仲景曰く:大腿が腫痛し,堅硬くなって石の如し,痛苦は異常なほどで,縄で足を縛り,梁上に高く懸けると,疼みは乃ち止む。

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口干不寐

燥症治案五則-5
夜になっても寐られない,口中は無津で,舌が干燥し,或いは開裂し,或いは瘡点を生じる,人は心火が起きたと謂うが,誰も燥が心に在るのを知らない。

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陽物不倒

燥症治案五則-4
交感して楽極まり情濃くして,精を泄しても,陽物は倒れず,精尽きて血随う,人は火動が極まったと謂うが,誰も水燥が極まったとは知らない。

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日中だけ口が乾く

燥症治案五則-3
日中に口燥があり,舌上無津となり,夜には又潤沢となった,人は陽虚の燥だと謂うが,誰も陰が陽火を畏れて,陽と交わっていないのを知らない。

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腎火燥と腎水燥

燥症治案五則-2
陽物が挙らぬのに,強いて入房し,精を消耗した,すると二便が牽痛となり,数しば圊に至るも便するを得ず,便をしようとすればするほど痛み,痛めば更に便がしたくなる,人は腎火燥と謂うが,誰も腎水燥だとは知らない。

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尿口閉塞

燥症治案五則-1
陰が已に耗きているのに,色欲を思い精を降すも,精は内敗して出でず,小便は道に渋りて淋の如し,人は小腸燥と謂うが,誰も心液燥だとは知らない。

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中暑による干霍乱

暑症治案三則-3
暑熱に中り,腹が疼痛して,吐かんと欲して能わず,泄せんと欲してもできない,人は干霍乱だと謂う。

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陰陽拂乱

暑症治案三則-2
暑気に中り升降せず,霍乱して吐瀉し,角弓反張となり,寒熱が交作して,心胸が煩悶する,人は暑気内熱だと謂うが,誰も陰陽拂乱だとは知らない。

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中暑(熱中症)

暑症治案三則-1
ある金持ちの家庭の子供が,瓜果を多食して胃を冷やし,忽ち暑に感じて猝倒した,人は中熱と謂うが,誰も中暑とは知らない。

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春月の傷風

春温治案七則-7
春に風寒を感冒した,咳嗽して顔面は白く,清涕を流している,人は外邪に感じると,肺が先ず受けると謂うが, 脾肺が気虚していると,外邪が乗ずるのを誰も知らない。

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傷風が肝に入る

春温治案七則-6
春に傷風にかかり,手足は逆冷し,脈は緊となり,心下満にして煩,饑えても食べられない,人は傷寒の症で邪が厥陰に入り,胸中に結したと謂う。

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春温の傷風

春温治案七則-5
傷風にかかり,頭痛発熱し,盗汗が微かに出て,風に当たるのを畏れた,人は太陽の傷寒と謂うが,誰も春温の傷風であり,傷寒に非ざるを知らない。

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