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尿口閉塞

燥症治案五則-1
陰が已に耗きているのに,色欲を思い精を降すも,精は内敗して出でず,小便は道に渋りて淋の如し,人は小腸燥と謂うが,誰も心液燥だとは知らない。
久しく戦えるのは,相火が旺んで,心火も旺んだからである。
君火が静なれば,有能でも,行動は無為に似る;君火が衰えれば,無能でも,有能のように見える。
心君が衰えて,相火が上り其の権を奪うと,心は固めようと欲し,相は動こうと欲する;心は閉じようと欲し,相は開かんと欲す,況んや心が原より思色すれば,精が自ら降りるのは怪しむに足りない。
然し心が衰えれば因って腎水も虚す。
心液とは,腎精なり。
精が足りて心と上で交われば,心は始めは不動でも,すぐに動く,相が君に代って令を行うだけで,君権は奪わないから,久しく戦っても泄しない。
精が虚せば心は養われず,戦えない,相火が鼓動しても,持久し難い。
心君が寡弱で,相が任にあたり,心がやっと思色すると,相火が操縦するが,久しければ心は弱るし,相も亦強くないので,交接しても精は必ずしも離れないが,既に離れれば,河車逆流法を行わずして,安うして故宮に回復できようか?
勢いは必ず尿口を閉塞し,水は渋りて淋の如く痛みを作す。
法は補心と補腎を必要とする。
然し補腎しても利水しなければ,水路は不通のままで,精濁は泄しない。
 化精丹:熟地20 人参・牛膝・生棗仁5 棗皮・麦冬・白朮・沙参10 前子3銭。
二剤で愈えた。
鐸按:人参は心液を生じ,熟地、棗皮、沙参は腎精を充填し,麦冬は肺を益し,金水を生ずれば,腎は自ら心を滋す,又棗仁を得れば,心は権を持って,自ら腎に下通する,腎気が足りれば,気は膀胱に行く,又白朮が腰臍を利せば,尤も通達し易い,牛膝、車前を加えれば下走して利水すれば,水竅は開かれ,精竅は閉じる,何うして小腸の燥渋であろうか。
心液は補腎に非ざれば化せず,精竅は補腎に非ざれば閉じず,倘お利水逐濁して,何うして効かない訳があろうか。
 紹派傷寒名家験案精選 陳士鐸医案より

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