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陽物不倒

燥症治案五則-4
交感して楽極まり情濃くして,精を泄しても,陽物は倒れず,精尽きて血随う,人は火動が極まったと謂うが,誰も水燥が極まったとは知らない。
腎中の水火は須臾も離れるべからず,陰陽の気は彼我相い吸うて脱することはない。
陽が陰から離れんと欲するも,陰は下にて吸う,陰が陽から離れんと欲するも,陽は上にて吸う。
惟だ醉飽して入房すれば,其の常度を乱し,陰陽は平らかならず,陽が陰から離れて陽脱となり,陽は救えないし;陰が陽から離れて陰脱となれば,陰は援けられない。
是れに至れば水火両絶となり,魂魄は自主できず,精脱して死す。
今は但だ精が尽きて血が随う:乃ち陰脱だが陽は未だ脱していない。
陽脱であれば,陽物は倒れるに決まっている。
急ぎ腎水を大補して,水を生じさせれば陽は留まる。
然し陰脱には,引陰に陽薬が必要である,今は陽強不倒であり,倘お補陽すれば,必らずや更に燥き,涸水して生ぜず,それでは引陰ができない。
陰が無ければ陽を引きつけることが出来ないし,陽が無ければ陰も亦引きつけることが出来ないのは御存知の通り。
九分の陰薬に,一分の陽薬を用いるのが宜しい,大剤を煮飲すれば,水火は偏勝なく,陰陽は相い抱合する。
 引陰奪命丹:熟地80 人参10 北味3 沙参2 肉桂1銭。
連服四剤にして,始めて手応えがあった。
再び前薬を十分の七に減らして,服すこと一月にして故の如くなりぬ。
鐸按:熟地、沙参は大補腎陰に,人参は未脱の陽を固め,北味は耗散の気を収める,肉桂は純陰を,孤陽の内へ引き入れ,已に離れたものを重ね合せ,已に失ったものを重ねて帰らせる。
倘お補陰を多くせず,人参、桂を重用すれば,陽旺陰涸となり,救えても一時に止まり,五臓の燥を救うことはできない。
 紹派傷寒名家験案精選 陳士鐸医案より

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