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アトピーは血風瘡

アトピーは「夜間に悪化する」というのが一つの特徴ではないか。
だから祛湿散風清熱薬を使うと反って悪化する場合が多い。
ここは滋陰活血祛風と行かなければ。
陳実功説:“血風瘡とは,乃ち風熱、湿熱、血熱の三者が交感して生じ,発すれば掻痒が激しく,脂水を破流し,日に日に広がる。”
然し風熱、湿熱、血熱の比率を辨ずるのは甚だ難しい,余は天人相応の理で之を辨ずることにしている。
例如:趙××,女,38歳。
5年来手掌に継続的に脱皮があり,掻痒,衣服にくっついて洗濯ができない。
この2ケ月来突然全身が掻痒し,昼軽く夜重い,抓破すると脂水と血水が流れる,某院の診断は手癬、脂溢性皮炎である。
先ず西薬治療をしたが効なく,后に又祛湿散風清熱の薬を用いたが効なし。
其の証は,全身に丘疹を発し,到る処に抓痕がある,尤もひどいのは腋縁、乳房の皺襞、臍周、肩胛間区、肘窩、肛門周囲で,昼軽く夜重い,睡眠ができず,手掌は脱皮し,間に小水泡がある,大、小魚際には裂口が多く,裂口から血液が流出している,舌苔は薄白,脈は弦細。
脈証を綜合すると,血燥生風である。
養血潤燥,活血祛風の地黄飲子加減(当帰12 生地15 元参30 熟地・丹皮10 生何首烏15 白蒺藜・白僵蚕・紅花10 甘草・独活6 枸杞子・知母10)
服薬すること6剤で,其の証は大いに減り,夜間も1~2小時間入睡できる,但し手掌の脱皮は減らない,継服すること12剤で諸証は消失して愈えた。
劉××,女,50歳。
皮膚が干燥し,睡前に脱衣する時に身痒あり十幾年になる,この十幾日来掻痒が突然重くなった,頭面、四肢、肩胛、腰から,眼瞼、頚項、会陰に及び奇痒忍び難い。
某院の診断は皮炎である。
局部に止痒剤、鎮静剤、亜鉛剤等を数日与えたが無効。
改めて中医治療を請う,云わく:風湿熱毒と診て,祛風除湿,清熱解毒の剤を6剤与えたが,痒さは更に甚しくなった。
其の証を視ると,全身到る処に抓痕あり,并せて血痂もあり,煩躁不安,脈弦細である。
其の病が夜間に甚しい事から,夜間は陰に属すので,血燥生風が夜間に悪化するのである。
 地黄飲子(生地25 熟地9 生何首烏・当帰・紅花10 元参30 白蒺藜・白僵蚕10 甘草6)
薬進すること1剤で,痒さが減った,2剤で痒さの八九割が減り,再進すめこと5剤で愈えた。
《内経》に曰く:“古えより通天者,生之本。”辨証不明であれば,天人相応学説に求めれば,実に巨大な価値がある。

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