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5年頑固偏頭痛

ズキンズキンと拍動性の痛みのある偏頭痛にも益気聡明湯が有効です。
益気聡明湯がもっともっと注目されて繁用されることを願います。
患者:女,42歳,反復頭痛が5年余にわたり,この一月はますます重くなっている。
脳に空洞感があり,記憶力の減退を伴い,頭部が重い。
頭痛の多くは労累后にあり、風を受けると出現し,乏力、気短懶言、食欲不振がある。
休息すると症状は軽減するが,隠痛が主で,夜間の睡眠も佳くない,大便は正常である。
舌質は淡紅,苔は薄白,脈は沈細無力。血圧は125/70mmHg。
辨証:脾気虧虚,清陽不升。
治法:健脾益気,升陽止痛。
 益気聡明湯加減(黄芪30 党参15 炒白朮12 白芍10 葛根12 升麻6 蔓荊子15 防風・白芷・川芎・全蝎・白僵蚕10 炙甘草6)
7剤を,毎日1剤とし,水煎して2回早晩に分服する。
二診:服薬7剤の后,頭痛は未だ現れず,乏力、神疲の症状も明らかに好転した。
継進すること7剤の后,患者は全身に力が満ちてきたのを自覚し,仕事にも精力が充沛し,食欲も前より好転した。
【按】頭目には脳髄が在り,“清陽の府”である。
ここはいつも清陽の気で温められ,精華の血で滋されていなければならない。
そうして初めて頭目は清利となるが,若し脾気虚弱で,水穀の精微物質を運化できなければ,清気は升らず,濁気は降らず,清濁が互いに犯して,脳髄失養となり頭痛が起こる。
これは“不栄なれば則ち痛む”で,此の類の頭痛の多くは疼痛はさほど劇烈ではなく,隠痛が主で,乏力、倦怠等の脾気虧虚の症状を伴う。
故に益気聡明湯で健運脾胃、升挙清陽すれば,頭竅へと上達し、脳髄が濡養され,頭痛は祛る。
方中の防風、白芷は祛風止痛に,川芎は頭痛を治療する要薬である。
これは久病で,五年の長きに達しており,“久病には必ず瘀あり”であるから,全蝎、白僵蚕は通絡止痛するし,また絡脈の頑邪毒瘀をも捜剔できる。

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