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舌皸裂

舌光無苔(鏡面舌)は胃腎の陰液涸渇を示しています。
更に進むと舌に皸裂が入り、赤味も増して痛々しくなります。
久病の場合はたいてい“相火妄動”による腎陰虚です。
これへの対応は勿論「滋補腎陰」となります。
しかし中には“補”が通用しない場合があります。
それは「上下の変は必ず中焦に求めよ」の原則が適用される場合です。
いくら補法を行っても改善しなければこれを思い出してください。
劉景祺医案:嶽某,女,23歳,1979年8月6日初診。
舌体が皸裂して疼痛ありて已に3年になる,
曽つて大量に核黄素(リボフラビン)を服すも無効で,反って日に日に厳重さが加わった,
舌の前の2/3には横に深い裂紋が布満しており,大裂紋の中に浅くて短い小紋が布満し,桑椹皮に似ており,酸辣や刺激性の食物は食べると,異常なほど痛苦を感じる。
胃脘には常に憋悶あり,飯后は腹脹し易い。
脈は左上関上が滑,右も滑。
辨証:心火亢盛,中焦痞塞。
治則:瀉心除煩。
 甘草瀉心湯(炙甘草12 黄連6 黄芩・半夏9 党参15 于姜3 大棗3个)
9剤を服した后,舌体の疼痛は消失し,小短紋は減少し,深長紋は稍や浅くなった。
48剤を服して,小短紋は完全に消失し,深長紋も亦消失し,酸辣な食物を食べても痛苦は無くなった。(《経方験》1987)
按語:中焦が痞塞すると,陰陽水火の升降の道路も阻塞され,心火が上に隔され,其の竅を上灼して舌体の皸裂疼痛を現す。
辨証の要点は胃脘痞脹を伴うことである。
故に中焦から治し,気機を斡旋し,痞消気転を待てば,水が升り火が降って,病は自ずと愈える。

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