« 中医学実践の理論 5.瀉泄 | Main | 参蘇飲を見直す »

胃脘痞痛(急性胃炎)一小柴胡湯

中年の女性。三日前に寒気から発熱へ、胃痛と吐き気があり、昨日は39℃で今日は37℃。
医師は風邪薬と胃薬を出したという。
効果が無いので、ならば漢方はと相談に来られた。
発熱・胃痛・吐き気とは、尋常ならず。
すぐに『金匱要略』の条文を思い出した。
"傷寒,陽脈渋,陰脈弦,法当に腹中急痛すべし,先ず小建中湯を与え,瘥えずば,小柴胡湯が之を主る。" 小柴胡湯去黄芩加芍薬 より
確認のためデータベースに当たると、次のような例がありました。
祝慶堂医案:
董某某,女,1l歳,1987年5月29日初診。
患者は体質が素モト弱く,四日前に淋雨にあい発熱を引き起し,スルピリンを服して熱は一時退いたが復た高くなり,往来寒熱の状となり,且つ胃脘痞痛、心下支結、嘔悪頻頻となり,食が進まない。
西医は急性胃炎として消炎剤と補液で二日間対症治療をしたが,効果なし。
中薬に改めたが,証は前と同じで,四日たっても大便が出ていない。
予は小柴胡湯の原方に黄芩30gを用いたら,1剤にして大便は暢行し,寒熱は止み,嘔悪は減り,胃脘痞痛は消失した。
まだ食欲と体力が戻らないので,和胃安中の剤に改めて調理すること三日にして愈えた。(河南中医l988;<6>:20)
按語:小柴胡湯は和解少陽の方であり,黄芩を重用すると陽明胃腑を清通する作用が現れる。
《本草品匯精要》には:黄芩は“腸胃不利を療し,壅気を破り,宣暢にする“とある。
もともと脘腹痞脹や疼痛、大便干結という胃腸結滞証があり,また口苦咽干、不欲食などの少陽経証がある。
だから陽明結滞の軽重に応じて黄芩の用量を決めなければならない。

|

« 中医学実践の理論 5.瀉泄 | Main | 参蘇飲を見直す »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 胃脘痞痛(急性胃炎)一小柴胡湯:

« 中医学実践の理論 5.瀉泄 | Main | 参蘇飲を見直す »