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王琦教授のアレルギー治療7

各論
3)アレルギー性紫斑病
王教授によれば,この現象は「熱毒が血に入る」ということであり,清熱涼血を基本としながら,清熱解毒を強化するとよいという。
臨床においては,『金匱要略』の升麻鱉甲湯に倣い,升麻・鼈甲2味を使用する。

黄元御の『長沙薬解』では,次のように述べている。「升麻は,味辛苦微甘,性は寒で,大腸に入り,咽喉を通利させて疼痛を止め,腫毒を消して膿血を排出させる」「鼈甲は,味鹹で……癥瘕を破壊し,凝結や瘀血を除く。この2つを合用すれば,解毒散瘀する。

例6:女性,43歳。2010年12月27日初診。
患者の訴えによれば,3年余り前からアレルギー性紫斑病であるという。下肢から発生し始め,痛みや痒みはない。
検査でアレルギー体質と診断された。アレルゲンは,魚・肉・卵・海産物・花粉である。
現在は両側の下腿の皮膚に点状出血がびっしりと出現しており,色は鮮紅色で,一部が融合して面状になっている。
安眠できず,寝付きが悪く目が覚めやすい。舌やや紅・苔白厚膩・脈滑。
痰湿蘊結証で熱毒が血に入ったものである。
体の調整をベースとしながら,清熱涼血解毒,化痰祛湿する。

過敏調体方合四草四皮湯加減
(烏梅20 蟬蛻・無柄霊芝10 製何首烏50 茜草20 紫草10 甘草6 冬瓜皮30 牡丹皮・銀柴胡・升麻10 鼈甲30 土茯苓20 茯苓30 沢瀉・白茅根30), 21剤。

以上の処方を加減して3回処方し,合計84剤の中薬を服用した。
紫斑はすべて消失し,魚・肉・卵・海産物なども食べられるようになった。
 出典:王琦 弁体一弁病一弁証治療過敏性疾病経験. 中医雑誌53 (20):1720-1723,2012

 『中医臨床』v40-1(2019年3月)「王琦教授の弁体一弁病一弁証によるアレルギー性疾患治療の経験」より
※升麻鱉甲湯は狐惑陰陽毒に用いられており、皮膚紅斑が対象。

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