« April 2019 | Main | June 2019 »

内経知要15

◆経脈別論
 素問経脈別論に曰く。
食気胃に入り、精(精華)は肝に散じ、気は筋に淫(ひた)す。食気胃に入り、濁気は心に帰す。
精を脈に淫す。脈気は経に流れ、経気は肺に帰し、肺は百脈を朝(あつ)め、精を皮毛に輸(おく)る。
毛脈は精を合し、気を肺に行(くぐ)らす。
府(気海)の精は神明にして、四蔵に留まり、気を權衡(秤る)に帰す。權衡は以って平らに、気口は寸を成し、以って死生を决す。
飮は胃に入り、精気を游溢し、上 脾に輸り、脾気は精を散じ、上 肺に帰す。
通じて水道を調え、下 膀胱に輸る。水精は四布して、五経に並び行り、四時に、五蔵の陰陽、揆度(秤の目盛り)に合し、以って常を為す也。

| | Comments (0)

内経知要14

◆本神編
 霊枢本神編に曰く。
天の我に在る者(我に在る天の要素)は(生命力)也。地の我に在る者(我に在る地の要素)は也。徳 流(し)き気薄(せま)って生ずる也。故に生の来る 之を(陰精と陽精)と謂う。両精相い打つ 之をと謂う。神に隨って往来する者 之をと謂う。精に並んで出入する者 之をと謂う。物に任ずる所以の者 之をと謂う。

Continue reading "内経知要14"

| | Comments (0)

誤嚥性肺炎

益気養陰・清熱化痰による難治性の誤嚥性肺炎治療
『中医臨床』v39-1(2018年3月) 丁元慶 治験報告No.35

患者:男性,75歳
初診日:2015年12月21日
【主訴】発熱を繰り返し3力月,3度ICUに入った。体温は37.8で,酸素マスクをつけて呼吸をしている。自力で痰を吐くことができず,1日に7〜8回喀痰吸引を行っている。この数日間は便通がなく,意識もはっきりとせずにほとんど眠っている。

Continue reading "誤嚥性肺炎"

| | Comments (0)

内経知要13

◆陰陽応象大論
 素問陰陽応象大論に曰く。
東方は風(発生の気)を生ず。は木を生ず。木は酸を生ず。酸は肝を生じ肝は筋を生ず。筋は心を生ず。肝は目を主る。其れ天に在りては玄と為し、人に在りては道と為し、地に在りては化と為す。化は五味を生ず。

Continue reading "内経知要13"

| | Comments (0)

内経知要12

◆金匱真言論
 素問金匱真言論に曰く。
東方の青色、入りて肝に通ず。竅を目に開く。精を肝に蔵す。其の病は驚駭を発す。其の味は酸。其の類は草木。其の畜は雞。其の穀は麥。其の四時に応じては、上って歳星(木星)と為る。是れは以って春の気は頭に在る也。其の音は角(カ行)。其の数は八。是れを以って病の筋に在ることを知る也。其の臭は臊し。

Continue reading "内経知要12"

| | Comments (0)

『方伎雑誌』尾台榕堂から

「本書は藤平 健先生が絶賛した、尾台榕堂の最晩年の著作で、医療哲学・治療経験の集大成されたもの」と云われているものです。
尾台榕堂は「安政3年(1856)頃には浅田宗伯と並んで、江戸の二大家として名医の評判が高かった。」いわば日本式漢方・古方派の代表の一人です。
著作に『類聚方広義』『重校薬徴』などがあります。

この度、このように評価の高い名医の『方伎雑誌』を読みまして、“はてな、違うのじゃない?”と思ったので、正直なところを発表します。

Continue reading "『方伎雑誌』尾台榕堂から"

| | Comments (0)

瘀熱擾心の不眠

清熱活血・寧心安神による瘀熱擾心の不眠治療
『中医臨床』v38-4(2017年12月) 丁元慶 治験報告No.34

患者:男性,39歳,軍人
初診日:2012年4月24曰
【主訴】2年前からの不眠。耳鳴,性急で焦りやすい,他人と交流をもちたくない。言葉に力があり声の張りもある。

Continue reading "瘀熱擾心の不眠"

| | Comments (0)

内経知要11

◆本輸編
 霊枢本輸編に曰く。
肺は大腸に合す。大腸は、伝道の府。
心は小腸に合す。小腸は、受盛の府。
肝は胆に合す。胆は、中清の府。
脾は胃に合す。胃は五穀の府。
腎は膀胱に合す。膀胱は、津液の府也。
少陽(三焦)は腎に属す。腎は上 肺に連る。故に両蔵(腎と肺)の将なり。三焦は、中涜(大きな川)の府也。水道出ず。膀胱に属す。是れ孤の府(対応する蔵が無い)也。

| | Comments (0)

内経知要10

◆六節蔵象論
 素問六節蔵象論に曰く。心は生の本、神の変也。其の華(体表で)は面に在り。其の充(みつるところ)は血脈に在り。陽中の太陽と為し、夏気に通ず。
肺は気の本、魄の処也。其の華は毛に在り。其の充は皮に在り。陽中の太陰と為し、秋気に通ず。
腎は蟄(かくれる)を主る。封蔵の本、精の処也。其の華は髮に在り。其の充は骨に在り。陰中の少陰と為し、冬気に通ず。
肝は罷極(つかれる)の本。魂の居也。其の華は爪に在り。其の充は筋に在り、以って血気を生ず。其の味は酸、其の色は蒼。此れを陽中の少陽と為し、春気に通ず。
脾胃。大腸。小腸。三焦。膀胱は、倉廩の本。営の居也。名づけて器と曰う。能く糟粕を化し、味を転じて、入出する者也。其の華は唇四白(?)に在り。其の充は肌に在り。其の味は甘。其の色は黄。土気に通ず。凡て此の十一蔵は決を胆に取る也。

| | Comments (0)

瘀熱傷陰の不眠

活血・散瘀・清熱・養陰による瘀熱傷陰の不眠治療
『中医臨床』v38-3(2017年9月) 丁元慶 治験報告No.33

患者:女性,42歳
初診日:2010年10月19日
【主訴】寝付きが悪くなり4力月余り。
【現病歴】4力月前に転居をしたが,改装時のホルムアルデヒドが残っていたため脱毛が現れ,その後寝付きが悪く眠れなくなった。月経は周期が一定せず,経血の色がやや黒っぽく,量も減少した。

Continue reading "瘀熱傷陰の不眠"

| | Comments (0)

内経知要9

■巻五 蔵象
◆霊蘭祕典論
 素問霊蘭祕典論に曰く。
心は君主の官也、神明(たましい)出ず。
肺は相伝(総理大臣)の官、治節(規則)出ず。
肝は将軍の官、謀慮出ず。
胆は中正の官、決断出ず。
膻中(胃の上口・上気海)は臣使の官、喜楽出ず。
脾胃は倉廩の官、五味出ず。
大腸は伝道の官、変化出ず。
小腸は受盛の官、化物(清濁を分ける)出ず。
腎は作強の官、伎巧(工芸)出ず。
三焦は決(通じる)涜(水道)の官、水道出ず。
膀胱は州都(水の都会)の官、津(陽水)液(陰水)蔵す。気 化するときは能く出ず。
凡(すべ)て此の十二官は、相い失うこと得ざる也。故に主明らかなるときは下 安し。此れを以って生を養うとき寿(ひさ)し。世を没(おうる)に殆(あや)うからず。以って天下を為(おさ)むるときは大いに昌(さかん)なり。
主明らかならざるときは、十二官危し。使道閉塞して通ぜず。形乃ち大いに傷る。此れを以って生を養うときは殃(わざわい)あり。以って天下を為むる者は、其の宗(根本)大いに危うし。之を戒しむ。

| | Comments (0)

内経知要8

◆根結編
 霊枢根結編に曰く。一日一夜五十営(営気が昼は二十五回、夜に二十五回、合わせて五十回、全身を循環するのを五十営という)。以って五蔵の精を営(ととの)う。
数に応ぜざるを、名づけて狂生と曰う。
所謂五十営は、五蔵皆気を受く。
其の脈口(寸口は脉の大会する場所、手の太陰の脉動する所)を持ち、其の至を数う也。
五十動(脈拍)にして一代(一回止まる)する者は、以って常と為す也。
以って五蔵の期を知る。之を予(かぞ)えて短期(四十動、三十動など)なるは、乍(たちま)ち数 乍ち疎(まばら)也。

※人の一回の呼に脉は三寸流れ、一回の吸に三寸流れる。つまり一回の呼吸定息で、脉は六寸流れる。 人は一日一夜に全部で一万三千五百回の呼吸をし、脉は全身を五十回循る。《難経鉄鑑》

| | Comments (0)

陽明熱・陰虚による不眠

安神薬を用いない熱盛瘀熱・陰虚神浮の不眠治療
『中医臨床』v38-2(2017年6月) 丁元慶 治験報告No.32

患者:男性,50歳,長距離ドライバ一
初診日:2010年3月10日
【主訴】2力月余り前から,眠りが浅く目を覚ましやすくなった。一晩で3時間ほどしか眠れない。また5年前から排便が困難である。目がショボショボして,ずっと目を開けていられず,気力・体力ともに劣っている。

Continue reading "陽明熱・陰虚による不眠"

| | Comments (0)

内経知要7

◆五常政大論
 素問五常政大論に曰く。陰精奉ずる所(陰精を充分に受けて陽気を固密にするような涼しい高地)、其の人寿(としひさ)し。陽精降る所(陽気が過剰で泄しやすい温暖な低地)、其の人夭(わかじに)す。

| | Comments (0)

内経知要6

◆生気通天論
 素問生気通天論に曰く。陽気は天と日の若し。其の所を失うときは、寿を折(くじ)いて彰(あきらか)ならず。故に天運は当に日を以って光明なるべし。
凡そ陰陽の要、陽密(陽が充分)なれば乃ち固し(堅固)。両者和せざれば、春あって秋無きが若く、冬あって夏無きが若し。
因って之を和す。是れを聖度(聖人の基準)と謂う。故に陽強くして密なること能わざれば、陰気乃ち絶ゆ。陰は平にして陽祕すれば、精神乃ち治す。

※天の陽気が光明なるように、人の陽気も強く密に保つことが聖人への一歩。

| | Comments (0)

息苦しくて不眠

滋陰,清熱,安神による陰虚の不眠治療
『中医臨床』v38-1(2017年3月) 丁元慶 治験報告No.31

患者:女性,56歳
初診日:2010年3月12日
不眠になって4〜5年。基本的に健康体だが,血圧がやや高い。1年前に閉経した。

Continue reading "息苦しくて不眠"

| | Comments (0)

内経知要5

◆金匱真言論
 素問金匱真言論に曰く。平旦(朝)より日中に至る。天の陽、陽中の陽也。
日中より黄昏に至る。天の陽、陽中の陰也。
合夜より鶏鳴に至る。天の陰、陰中の陰也。
鶏鳴より平旦に至る。天の陰、陰中の陽也。
夫れ人の陰陽を言うときは、外を陽と為し、内を陰と為す。
人身の陰陽を言うときは、背を陽と為し、腹を陰と為す。
人身の蔵府中の陰陽を言うときは、蔵を陰と為し、府を陽と為す。
肝心脾肺腎の五蔵を皆 陰と為し、胆胃大腸小腸膀胱三焦の六府を皆 陽と為す。
故に背を陽と為し、陽中の陽は心也。背を陽と為し、陽中の陰は肺也。腹を陰と為し、陰中の陰は腎也。腹を陰と為し、陰中の陽は肝也。腹を陰と為し、陰中の至陰は脾也。

※天の陰陽にあわせて人の陰陽がある。

| | Comments (0)

内経知要4

■巻二 陰陽
◆陰陽応象大論
 素問陰陽応象大論に曰く。陰陽は天地の道也。万物の綱紀、変化の父母、生殺の本始、神明(生命)の府也。治病には必ず本を求む。
故に陽を積みて天と為し、陰を積みて地と為す。

Continue reading "内経知要4"

| | Comments (0)

帯状疱疹後神経痛

清熱・除湿・通絡による帯状疱疹後三叉神経痛の治療
『中医臨床』v37-4(2016年12月) 丁元慶 治験報告No.30

患者:男性,47歳
初診日:2015年9月20日
【主訴】20日前に左側前額部に帯状疱疹を患い,その後頭痛がするようになった。左前額部から頭頂部にまで及び,痛みの他に部分的な脹り感・しびれ・搔痒感も現れている。口乾・口苦が現れており,飲水量は多くない。

Continue reading "帯状疱疹後神経痛"

| | Comments (0)

「七損八益」について

内経知要3 の“七損八益”について、もう少し説明をします。
衆説紛紜ではあるが、ここでは次のように「生長規律説」からの説をとる。

明代の著名な医学家 呉昆は《素問呉注》を示している:
“七損とは,女子の天癸(腎精)は七を以って紀(規律)と為す,二七(14歳)にして天癸至り,月事(月経)は以って時に下る,陰血は常に虧ける,故に七損と曰う;八益とは,男子は八を以って紀と為す,二八(16歳)にして天癸至り,精気は溢満し,陽は常に有余し,月事の損は無い,故に八益と曰う。”

Continue reading "「七損八益」について"

| | Comments (0)

« April 2019 | Main | June 2019 »