内経知要14
◆本神編
霊枢本神編に曰く。
天の我に在る者(我に在る天の要素)は徳(生命力)也。地の我に在る者(我に在る地の要素)は気也。徳 流(し)き気薄(せま)って生ずる也。故に生の来る 之を精(陰精と陽精)と謂う。両精相い打つ 之を神と謂う。神に隨って往来する者 之を魂と謂う。精に並んで出入する者 之を魄と謂う。物に任ずる所以の者 之を心と謂う。
心憶う所有る 之を意と謂う。意の存する所 之を志と謂う。志に因って変に存す 之を思と謂う。思に因って遠きを慕う 之を慮と謂う。慮に因って物に処する 之を智と謂う。
心 怵愓(おそれ)思慮するときは神を傷る。神を傷るときは恐懼自ら失い、膕(ひかがみ 膝窩)を破り肉脱す。毛悴(かじ)け色夭(わざわい)し、冬に死す。
脾憂愁して解けざるときは、意を傷る。意傷るときは悗乱(べんらん)して、四肢挙らず。毛悴け色夭し、春に死す。
肝悲哀して、中を動ずるときは魂を傷る。魂傷るるときは狂忘して精(あきらか)ならず、精ならざるときは正しからず。人 当に陰縮みて攣筋すべし。両の脇骨挙らず、毛悴け色夭し、秋に死す。
肺喜楽して極まり無きときは魄を傷る。魄を傷るときは狂す。狂者は人に存せず、皮革焦れ、毛悴け色夭し、夏に死す。
腎盛んに怒って止まらざるときは志を傷る。志を傷るときは喜(この)んで、其の前言を忘る。腰脊以って俛仰屈伸すべからず。毛悴け色夭し、季夏に死す。恐懼して解けざるときは精を傷る。精傷るるときは骨痠(ひら)ぎ痿厥し、精時に自ら下る。
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