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標本緩急について

日本では「標証と本証」について詳しく説明したものが無く、私も何となく解ったようなつもりで使っていた。次に中医学の資料を紹介します。

“標”と“本”とは中医治療に用いられる分析法で、各種病証の矛盾や主次を明らかにする理論である。
“標”とは現象であり,“本”とは本質のことである。
正邪の両面から説えば,正気は本で,邪気は標である;疾病から説けば,病因が本で,症状が標である;病位内外に分ければ,内臓は本で,体表は標である;発病の前後に分ければ,原発病(先病)が本で,継発病(后病)が標である。

概述:標本とは疾病の主次本末を指す。
一般には標とは疾病の枝節と表象であり,本とは疾病の本質である。
すなわち証候が標であり,病機が本である。

緩急には二つの意味がある:一つは病証の緩急で,病証の発展速度と危害性を指す;二つめは治療の緩急です。
《素問·至真要大論》では“病いに盛衰有り,治に緩急有り”とある。
原則としては“急なれば其の標を治し,緩なれば其の本を治す,標本倶に急なら,標本同治とする”。

急則治其標:たとえば脾虚による臌脹では,脾虚が本で,臌脹が標であるが,重症で腹が釜のように大きく,二便が不利で,呼吸が困難な時は,すぐに攻水利尿すべきである。水が去って症状が緩んでから,改めて健脾固本に取り掛かる。

緩則治其本:たとえば陰虚による燥咳だと,燥咳が標で,陰虚が本である。熱や咯血等の危急症状が無ければ,滋陰潤燥により止咳を図る。陰虚を本治すれば,燥咳の標は自ずから除かれる。

標本兼治:たとえば咳喘・胸満・腰痛・小便不利・一身尽く腫れる等の症では,病本は腎虚水汎で,病標は風寒束肺である。
標本倶急の候であるので,発汗・利小便が必須となり,表裏双解法を取る。
もし標証が急で,悪寒・咳喘・胸満して二便通利ならば,先に宣肺散寒して其の標を治すべきである;もし水腫腰痛・二便不利で,風寒外束が無く咳嗽も軽微なら,補腎通利水道を主とし,其の本を急いで治すべきである。

 标本缓急 より

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