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昇降散 追加

以前に書いた昇降散の記事に追加をします。

『中医臨床』v40-2 に次のような論説が載っており、ますます昇降散が好きになりました。

「後世に伝わる疫病治療の名方一昇降散」
天津中医薬大学中医学院温病学教研室 張炳立 より

『黄帝内経』は,「死生の機,昇降のみ」,「昇降息めば気は立ちどころに孤り危うし」と述べている。
気機の昇降出入は,臓腑・経絡・気血など各方面の機能と活動にかかわっている。
王孟英は,「人の生気は流通することを貴ぶので,百病はすべて鬱滞に由来する」と述べている。
気機の昇降失調は,さまざまな疾病を引き起こし,それはまた発症後の基本的な病機でもある。
昇降散が気機の昇降に重点を置き,気機を暢達させることは治療の重要な鍵でもある。

温病の治療では,祛邪が第一に重要である。祛邪とは,病邪に出口を与えてやることである。
明代の医家,呉又可は,「諸竅は人体の窓口であり,邪気は竅から入り,竅から出ていかないものはない」と述べている。
これによって,温病学の「竅より入り竅より出る」という感邪の観点と祛邪の観点が形成された。
昇降散は,発散・透達によって表竅から邪気を出し,昇清して吐法により上竅から邪気を出し,降瀉・攻逐によって邪気を下竅から出すが,これは温病学の治療方法の考え方に一致している。

楊栗山は,昇降散は「大証・怪証・壊証・危証を治す」と称賛しており,瘟疫治療における本方の効果を評価していたことがうかがい知れる。
近代の名医・蒲輔周は,「瘟疫を治療する昇降散は,まるで四季の温病を治療する銀翹散のようである」と絶賛した。
現代の中医の大家・李士懋は,「昇降散は温病の全般的な方剤であるだけでなく,さらに熱鬱証を治療する全般的な方剤でもある」と高く評価した。
昇降散は,まさに疫病治療の方剤として普及し,温病治療の名方となり,また各科の疾病を治療する常用方となったのである。

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