« 少陰熱化証3 | Main | 水気による梅核気 »

少陰熱化証4

三、陰虚液燥証
少陰の陽虚下利が長引くと,必ず陰を傷つける。
陰虚津少となれば咽痛となり;津少だから制陽することが出来ず,虚熱が内擾するので,胸満・心煩等の陰虚液燥の証が起きる。
張仲景は此の病に対して,猪膚湯にて治療し,極めて良い効果を挙げている。
此の方は猪膚(猪皮の毛を去り,皮下肥脂を刀で削る)を水煎して,猪皮を去った後,白蜜を加え,更に炒米粉で香味をつける。

案四:韓某,男,18歳。
濡瀉を患い,瀉水が甚だ多く,数ケ月連続している。
これまでに胃苓湯で治療して,腹瀉は止ったが,咽の痛痒,時々の咳嗽,心煩,飲食不振が残っている。
脈は細数,舌は光紅で無苔。
此の証は瀉后に,津傷胃燥,虚火上升が起こったに違いない。
麦冬・石斛・沙参等の甘寒生津の法を用いなければなるまい。
然し恐らく草木の品では速かに津液を生ずることは出来ないだろうし,また胃腸は瀉后で虚しており,運薬することも出来ないだろう。
仲景の猪膚湯は潤燥養陰、滋おしても不膩、補っても不滑,まことに上品である。
故に法の如くお碗で炮制して,ちょうど寒い日で,凍っていたのを,割って塊を食べさせると,病人は口が爽かになり調子が佳く,たったの2剤だけで病いは癒えた。
《傷寒論》には陽虚寒証が多見されるが,陰虚生熱の証の所載は少く,往々にして粗略にされやすい。
 劉渡舟『医論医話100則』より

|

« 少陰熱化証3 | Main | 水気による梅核気 »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 少陰熱化証3 | Main | 水気による梅核気 »