« 内経知要30 | Main | 少陰熱化証2 »

少陰熱化証1

六経辨証の中で,少陰病が最も能く陰陽水火の偏虚偏盛を反映する。
少陰が発病すると,寒化と熱化になる。
少陰病の熱化証は,陰虚挾火・陰虚挾水・陰虚挾燥に分けられる。

一、陰虚挾火証

案一:李姓の男性患者が,長い間 失眠症を患い,多くの鎮静安眠薬を服したが,効果は無かった。
他の症状としては:毎晩 心中煩乱となり,ベッドで輾転反側して,寐ることが出来ない。
ひどい時には,広い場所で馬に乗って走らないと,気分が晴れないほどになる。
脈は弦細にして数,舌は光紅で無苔,舌尖が赤く突出しており,莓状であるのが,極めて目立つ。
此の証は,心煩不寐,反復転側より,煩に躁を兼ねている。
昿野を駆けないと,その煩が収まらない。
これは心火から起る病いである,故に脈は数であり;内では陰虚となるので,脈は弦細,故に火が動ずれば陰も亦傷つくのである。
舌の光紅無苔は,陰傷有熱である;舌尖が莓のようなのは,心火独焚で,水が上昇していないからである。
よって此の証は火上水下・陰虚挾火である。
治療は泄火下降・滋水上升・水火既済である。

黄連阿膠湯(黄連3 黄芩13 阿膠・白芍10 鶏子黄2枚)

阿膠・鶏子黄は血肉有情の品なので,陰虚を峻補すること,草木の及ぶ所に非ず。
阿膠は熱水に烊化し,溶かしてから,薬湯中に入れて服す。
鶏子黄は薬と同煎してはならず,割って撹き回し,薬湯が熱いうちに投入し服用する。
黄連阿膠湯を三剤服用するや,すぐに熟睡に陥り,心煩は起こらなくなった。
後は朱砂安神丸を三包飲んで,治癒とした。
 劉渡舟『医論医話100則』より

|

« 内経知要30 | Main | 少陰熱化証2 »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 内経知要30 | Main | 少陰熱化証2 »