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老人性膣炎

70代女性から老人性膣炎と思われる症状について相談を受けた。
症状は陰部がヒリヒリ痛い、おしっこが沁みる、だけで他には無い。排尿の回数は少ない方。
陰痒や帶下などがあればそちらから考えられるのだが、陰痛だけでは一寸手持ちのデーターが無い。困って、調べてみるからと帰ってもらった。
中医学では老年性陰道炎というらしく、六味地黄湯加減や坐浴が報告されている。

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心冠動脈疾患2

血流が悪くなったのなら瘀血だ、と短絡的に考えるのでは弁証も何もあったものではない。又いくら活血養血や寛胸通陽をしても効果がない場合は、痰鬱気結・枢機不利を考えなければならない。

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心冠動脈疾患1

若い時、パソコンが無かったのでもっぱら筆記でした。すると長時間になると右の首筋が凝ってくる。ひどい時にはキンキンと右後頭部に頭痛がしたほどです。それでマッサージ器でコリをほぐさなければならなくなったものです。
今はパソコンになったけれども、マウスやキーボードで結構肩が疲れる。変なのは右側の缺盆の凝りで、ここが一番ひどい。肩凝りとは違い、缺盆の凝りなのです。これは経絡上では何に当たるのだろう?と思っていたところ、次の治験例にぶつかったのです。

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心冠動脈疾患

診察を受けた訳ではないのではっきりとは云えないが、私はこれまでに三回心臓の発作らしきものを経験している。
一回目は2012.06.12で、「寝ている間に左胸の辺りに鈍痛を感じて目覚める事があります。なんとも厭な感じの、痛みともつかず重い圧迫感です。」

二回目は2016.07.25で、「何だかみぞおち辺りが具合が悪くなった。得も言われぬ不快感で、狭心症かもとさえ疑ったほどでした。ドーンとものが詰まったような、痛みではないものの居ても立っても居られぬほどの酷さです。仰向いたり、うつむいたり、横になったりと色々に姿勢を変えてみるものの、どんなにしても苦しさは変わらない。しまいには額に冷や汗がにじみ、顏が真っ青になってきた。吐き気や便意もなく、ただひたすらに苦しい。」

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無症候性蛋白尿2

慢性腎炎といわれて自覚症状がなく、クレアチニン値だけが高いという相談には全く歯が立ちません。
以前に「無症候性蛋白尿」では栝蒌瞿麦丸を、「慢性腎炎に使う三処方」では復元固本湯を紹介しました。
今回は『北京市老中医経験選編』の中から、北京市石景山区中医医院・斉全禄医生の【体験】から引用します。

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六和湯3

高熱治験

孫某,男,16歳。
1998年6月の上旬に麦を収穫している中に発熱、悪寒、頭蒙 等が出現した。
体温39.4℃のところ,村医がアスピリン肌注をして,体温は少し退いた。
その后 抗生物質とステロイド剤の静注を3日間して,体温はやや下降したが,依然として38.5℃~39℃の間である。
第5日目に我が院へ来た。
症状:発熱、悪風寒、咽痛、食欲不振。
舌質は紅赤,苔薄く黄膩,脈は浮数。

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六和湯2

暑月泄瀉

張某,男,30歳,手工業者。2005年8月中旬。
患者は毎日 村道で仕事をするが,3日前に生水を飲んだら腹痛・泄瀉を起した,一日に十数回もある。
症状は腹痛・腸鳴があり,次いで清稀便を泄瀉し,下墜感を伴う,悪心もあり,両腿は重懶く,舌苔は白滑,脈は弦細数である。

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六和湯1

異常なほど暑い今年の夏、とうとう私も食欲が無くなりました。胃の辺りがもたれて詰まった感じで、食べる気になりません。何が原因という訳でもなく、暑さの性としか云いようがありません。
李東垣は「脾胃の生理は升降運動に他ならない」と云っていますから、“胃の辺りの痞え”はこの升降運動の障害に違いありません。升降運動を妨げる原因の一つとして「六淫」の内の「暑気」もあります。
飲食を控えて自力回復するようにしたので、漸く今は元に戻りましたが、中医学だったらどの様に対処すればいいのかと調べてみました。

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心虚失養の心悸

若し陽虚心悸に,煩躁不安の証を兼ねれば,陽虚に心神不潜斂の現れである。
治療は補心斂陽,鎮静神気すべし。

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清陽不升の症例2

三、清陽下陥,湿凝会陰
郝某,男,38歳,徐水県の人。
患って数年,其の証は頗る奇である。
会陰の部位に痠脹感があり,まるで中に物が嵌頓しているようで,長く立っていられない。
また小腹下墜を伴い,大便したくなるようなので,トイレへ行っても良くならない。
周身は疲倦し,飲食しても味が無い。
脈は軟大で,按ずると無力,舌苔は白くやや膩。

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清陽不升の症例1

一、清陽下陥,腹瀉脱肛
郎某,男,56歳,山西人。
大便溏瀉を患い,毎日三、四回の下痢で,その后に脱肛が続発する,飲食は減少し,体は疲れて無力だった。
脈は緩軟無力,面色は黄色く舌質は淡。
一連の脾虚の象は明らかである。
清陽失序で,升らなければ陥つ,軽ければ溏瀉を発し,重ければ脱肛となるは,また必然の勢いである。

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清陽不升の四大方証

脾胃升降の理論は,金元四大家の一人である李東垣が,《脾胃論》、《内外傷辨惑論》、《蘭室秘蔵》等で発表した。
李氏は"胃は水穀の海にして,精気は先ず脾に輸し肺に帰す,上行するのは春夏の令で,以って周身を滋養する,すなわち清陽は天なる者也,升り已るや下って膀胱に輸すは,秋冬の令なり,伝化して糟粕となし,味は転じて出ずる,濁陰は地なる者也"。
彼は脾胃の生理は升降運動に他ならないと明言している。
清陽は上竅に出で,濁陰は下竅に走る,清陽は四肢を実にし,濁陰は六腑に帰る。

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滑精

清陽下陥,陰火上乗土位

症例:劉某,男,56歳,北京人。
素もと心臓疾患があり,常に心悸、気短の証があったが,最近は家具づくりで,過労気味だったところ,毎日三、四回も大便溏瀉となり,飲食は減少し,身体は疲憊している。
また両腿とも陰股に,時々麻痺感があり,甚しくなると上ってきて,精関不固となり,ひとりでに走泄し,自制できない。
毎回滑精の后は,頭暈し腿軟となり,立っていられず,仕事もできない。
脈は軟,按ずると無力;舌は胖嫩で苔滑。

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内経知要32

◆経脈編
 霊枢経脈編に曰く。
手の太陰の気絶ゆるときは、皮毛焦(かわく)。
太陰は、気を行らし皮毛を温むる者也。故に気栄えざるときは、皮毛焦く。
皮毛焦くときは、津液皮節(真皮)を去る。津液皮節を去るときは、爪枯れ毛折(やぶ)る。毛折るるときは、毛先ず死す。
丙(の日)には篤(はなはだし)く丁に死す。火金に勝つ也。

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内経知要31

◆痺論
 素問痺論曰。
風寒湿の三気雜(まじわ)り至る。合して痺(閉塞)を為す也。
其の風気勝つ者は行痺を為す也。寒気勝る者は痛痺を為す也。湿気勝る者は、著痺を為す也。

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習慣性流産

清陽下陥,陰火上乗土位

症例:酒某,女32歳,徐水県人。
毎回妊娠するごとに三ケ月ほどすると,きまって流産する,もう三回目だ。
今度の懐孕は三月前に,また腰痠腹墜となり,出血と多目の白帯があり,流産の兆だと思われる。
脈は滑で無力,舌質淡で苔白,飲食少なく,四肢は疲倦で,懶くて動けず,もはや諦めなければならないのか。

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下肢厥冷

病例:
李某,男,43歳,北京人,某工場の干部。
主訴:1978年10月,ハッキリした誘因も無いのに双下肢に発凉を自覚する。
某医は腎陽虚証と診て,金匱腎気丸、虎骨酒、青娥丸 等の大量の温補薬を用いたが,病情は抑えられず,どんどん悪くなっている。
冷感は上は腰部から,下は足心まで,あたかも裸足で冰上に立っているようで,寒冷は骨に徹する。
同時に下肢麻木を伴い,虫が這うように痒く,小便は余瀝して陽痿の証もある。
1980年1月11日に劉渡舟教授に診治を転請した。

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2.胃陰虚の肝胃不和

症状:口舌干燥,胃熱烙く如し,但し余り水を飲まず,心煩、食減,甚しく葷腥を厭い,清淡食品しか咽を下らない。
脇脘は皆満,噫気除かれず,脈は弦細,舌紅絳で苔なし。
治法:滋胃陰,和肝気
方薬:益胃和肝湯(自制方)
組成:沙参、麦冬、玉竹、生地黄、枇杷葉、荷蒂、川棟、鬱金、白芍

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1.肝陰虚の肝胃不和

陰虚性の肝胃不和証
通常の肝胃不和のほかに,"陰虚性の肝胃不和"というものがある。
治療の際 往々にして燥薬劫陰の誤りを犯すので,注意を促したい。
この時の"陰虚"とは肝血と胃液を指し,腎陰のことではない。
もし肝胃の陰が一たび虚すと,気陽に拮抗できず,肝気横逆・胃気不和となる。。
また肝胃の気は相い通じているので,一臓が不和になれば,両臓とも病むことになる。
葉天士説く:"厥陰の気が上干すれば,陽明の気は失降する。"
このように肝胃陰虚不和は相互に影響しあっている。
ゆえに陰虚の肝胃不和には特殊性があり,一般の肝胃不和とは同日に語ることができない。

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陰火証4

4.肝鬱生火例:
陳某,女,32歳。
母の病が重いことから抑鬱によって病になった。
其の証は:心煩,頭暈,失眠,胸脇満悶,午后発熱し,レンガ壁にくっつくと気持ちが良い。
飲食乏味,口苦,時々太息。
生理不順で,期間が短く,量が少く紫色で,腰腹が痛脹する。
これまでに芩連四物加理気薬を服したが無効だった。
脈は弦細にして直,面容は消痩し,両頬に赤みを帯び,唇舌は倶に紅く,無苔である。

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陰火証3

3.陰盛逼陽例:
呉某,男,48歳。
ある日大声で喊唱していたら,突然吐血し,だんだん増多してきた。
心内が焼けるようで,躁煩が激しい。
これまでに百合固金湯荷葉丸を服したが,反って劇しさを加えた。
脈は洪大にして軟,沈取すれば無力である。
舌質は淡にして胖大,苔は湿り白滑,頭上から虚汗が出る。
自称するには:"心内が煩乱して,呼吸ができず,喉が痛く,渇くけれども飲みたくはない。"

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陰火証2

2.陰虚火盛例:
姜某,男,46歳。
素もと便血の症があり,常に頭目眩暈,面赤,耳鳴り,時に一団の火気上冲を覚え,それが午后には更に顕著である。
ある日 大便の后で,突然頭暈して仆れ,家人に発見された。
患者は已に蘇醒していたが,記憶が頓失しており,其の子女を見ても,一人一人の名前が分からない。
自分では夢の中に居るようだと云い,頭暈,煩熱,言語遅緩にして有力,面色発赤,舌質紅干で無苔,脈大、両尺が更に顕著である。

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陰火証1

"陰火"の多くは七情・色欲・労傷等に因って形成される。
然しまた外邪内入や,誤治傷陽によるものも,少なくはない。
"陰火"の範囲について,歴代の医家が著述している症状は,およそ次のように四分類される。
1.内傷脾胃
2.陰虚火盛
3.陰盛逼陽
4.肝鬱生火

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五苓散は気寒津凝

《傷寒論》第71、72、73、74の諸条は,太陽蓄水証の治を論述しており,傷寒家はこれを"太陽腑証"と称している。
足太陽の腑とは膀胱である。膀胱は津液の腑で,気化して能く出す。
故に膀胱の気化不及だと,多くは水証の変を起こす。
第71条の前半段(太陽病,発汗后,大いに汗が出て,胃中干き,煩躁して不得眠,飲水を欲する者には,少々與えて飲ませれば,胃気が和して愈える),という叙述は假賓定主の文法である。
重点は后半段(若し脈浮,小便不利,微熱ありて消渇すれば,五苓散が主る)にあり,汗后の気傷で,化津できず,膀胱に蓄水すると論述している。

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