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2.胃陰虚の肝胃不和

症状:口舌干燥,胃熱烙く如し,但し余り水を飲まず,心煩、食減,甚しく葷腥を厭い,清淡食品しか咽を下らない。
脇脘は皆満,噫気除かれず,脈は弦細,舌紅絳で苔なし。
治法:滋胃陰,和肝気
方薬:益胃和肝湯(自制方)
組成:沙参、麦冬、玉竹、生地黄、枇杷葉、荷蒂、川棟、鬱金、白芍

医案:呉某,男,32歳。
胃病を患って一年になる。
食べられない,食べると胃脘が発脹し,しゃっくりが出て胃中にポコポコ音がする。
両脇は発満し,大便反って溏,毎日両三行あり,膿血や黏液は無い。
口咽は発干し,睡醒后が顕著である。
医は食減腹瀉を,脾虚として,人参健脾丸を投じたところ口咽は干涸し,腹瀉は止らず,夜眠ると夢遺がある。
脈は弦細,舌光紅なること錦の如し。
証候分析:脈細は肝胆の病であり,細脈はまた陰虛でもある,舌紅きこと錦の如きは,陰虚の象に違いない; 更に口咽発干は,津液不滋である;胃脘作脹は,肝胃失和;風陽が腸胃に内薄するので,大便は瀉となり,飲食ができなくなる。
此の証は甘寒生津柔肝を以って,其の陽用の過を収めれば愈えるのに,辛燥を誤用して,助陽灼陰したので,傷陰動火となり,精関が固まらなくなったのである。
治法:柔肝滋胃
益胃和肝湯加減:川楝、白芍、木瓜、生牡蛎、沙参、石斛、玉竹、麦冬、甘草、生地黄

此の方を加減して,ほぼ二十余剤で,病は始めて愈えた。
 劉渡舟『医論医話100則』より

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