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陰火証2

2.陰虚火盛例:
姜某,男,46歳。
素もと便血の症があり,常に頭目眩暈,面赤,耳鳴り,時に一団の火気上冲を覚え,それが午后には更に顕著である。
ある日 大便の后で,突然頭暈して仆れ,家人に発見された。
患者は已に蘇醒していたが,記憶が頓失しており,其の子女を見ても,一人一人の名前が分からない。
自分では夢の中に居るようだと云い,頭暈,煩熱,言語遅緩にして有力,面色発赤,舌質紅干で無苔,脈大、両尺が更に顕著である。

此れは下虚の証,陰虧陽亢に由るものである。
一日にしてなったものではなく,水が火を制することが出来ず,涵木出来ないために,頭目眩暈して仆倒したものである。
大便を出そうとふんばったために,津が下注し,火炎が上ったものである。
神明が主宰しなくなり,神智は聡明ならず,状況が分からなくなった。
治療には補水配火をして,陽光を制しなければならない。
そこで大剤の六味地黄湯に,玳瑁、阿膠、生竜牡、麦冬、人参、五味を加えて,服用させた。
三剤の后,頭暈と煩熱は顕著に軽減したが,精神はまだ恍惚で,記憶は好かったり悪かったりである。
更に専翕大生膏※と帰脾丸の両方を作り,交互に服用させるようにして,三ケ月后に諸証は霍然として愈えた。

※(人参1000(or洋参) 茯苓1000 亀版500 烏骨鶏1対 鼈甲500 牡蛎500 鮑魚1000 海参1000 白芍1000 五味子250 麦冬1000 羊腰子8対 猪骨髄500 鶏子黄20枚 阿膠1000 蓮子1000 芡実1,500 熟地黄1,500 沙苑蒺藜500 白蜜500 枸杞子500)
主治:久燥のため肝腎の陰が傷つき,上盛下虚となり,昼凉しく夜熱し,時に咳をし,甚しければ痙厥する。
 劉渡舟『医論医話100則』より

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