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老人性膣炎

70代女性から老人性膣炎と思われる症状について相談を受けた。
症状は陰部がヒリヒリ痛い、おしっこが沁みる、だけで他には無い。排尿の回数は少ない方。
陰痒や帶下などがあればそちらから考えられるのだが、陰痛だけでは一寸手持ちのデーターが無い。困って、調べてみるからと帰ってもらった。
中医学では老年性陰道炎というらしく、六味地黄湯加減や坐浴が報告されている。

陰虚:六味地黄湯+何首烏・知母・黄柏・当帰・白蘚皮10
陰道灼痛、湿熱証:六味地黄湯+黄柏・川牛膝・地骨皮・椿皮10
左帰丸,二妙丸
坐浴(苦参、百部、蛇床子、白蘚皮、仙灵脾、黄柏)42℃,5~10分
 中医药辨证治疗老年性阴道炎临床观察 より

六味地黄丸+四妙丸加減
湿甚+土茯苓;
熱甚+蒲公英、苦参、敗醤草;
帯中夾血+夏枯草、蒲黄;
陰痒+荊芥;
脾虚+重用山薬+白朮;
腎虚甚+続断、菟絲子
 运用六味地黄丸合四妙丸辨证加减治疗老年性阴道炎 より

病案挙例
趙某,女48歳,2012年7月21日初診。
主訴:白帯多量を反復し、色黄にして異味を伴うこと1年以上。
現病史:1年以上前から,はっきりした誘因も無いのに白帯量多、色黄,腥臭味が出現し,時には外陰に灼熱掻痒あり,当地の医院では,“陰道炎”と診断された。
辛辣の品を食べた后では症状がひどくなる。
ほかには皮膚干き,夜間に身熱し,脱髪甚しく,腰酸腰痛,辛辣食を好む,口苦,不眠,大便偏干,小便黄,舌質淡黯,苔黄厚,脈弦滑である。
中医診断:帯下病(陰虚湿熱証)
西医診断:老年性陰道炎
予は六味四妙丸加減に,中成薬の銀甲片を併用し,保婦康栓を陰道に用いた。
薬用:熟地黄10 山薬15 丹皮・沢瀉10 茯苓15 蒼朮・黄柏10 薏苡仁25 川牛膝10 首烏藤25 炒荊芥10 蒲公英15 4剤,水煎服,2日1剤。

2012年8月3日 再診,薬后に白帯は明らかに改善し,脱髪、睡眠もかなり改善された,大便は干で,2~3日1回である。
上方の熟地黄を生地黄10gに改め,玄参10gを加えて滋陰潤燥し,継続すること7剤で,患者は清淡なものを飲食するようになった。

2012年8月20日 再診,服薬后に基本正常なほどの白帯となり,大便は改善され,毎日1回,睡眠よし。
婦検:陰道壁の充血は明らかに改善された。
上方-玄参,+菟絲子15g,継服すること4剤で療効を鞏固にした。

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