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清陽不升の症例1

一、清陽下陥,腹瀉脱肛
郎某,男,56歳,山西人。
大便溏瀉を患い,毎日三、四回の下痢で,その后に脱肛が続発する,飲食は減少し,体は疲れて無力だった。
脈は緩軟無力,面色は黄色く舌質は淡。
一連の脾虚の象は明らかである。
清陽失序で,升らなければ陥つ,軽ければ溏瀉を発し,重ければ脱肛となるは,また必然の勢いである。

補中益気湯:黄芪12 人参・白朮・炙甘草9 土炒当帰6 柴胡・升麻3 千歳頭(饅頭)1个 紅棗3枚 生姜3片

此の方を服すること六剤で,脱肛と腹瀉は起こらなくなった。
そこで方中の人参を党参12に改め,再服すること六剤で,病は痊愈した。


二、清陽下陥,帯下淋漓
魏某,女,30歳,正定県の人。
小産(流産)の后,継いで帯下が淋漓として下り,白色で稀薄,多い時には小腹下墜となる。
脈は弦緩無力で,面黄色く,舌淡で苔白。
脾気虚衰で,清陽が下陥し,湿邪が運化せず,任冲脈に注入し,帯に化した。

升陽益胃湯:党参・黄芪12 白朮30 炙甘草6 升麻・柴胡・防風・羌活・独活・黄連3 半夏9 陳皮6 茯苓・沢瀉10 白芍6

此の方を服すること六剤で,帯下は三分の二に減り ,体力が恢復してきたので,又服すること六剤で,病は全愈した。

按:婦女の脾虚湿盛の帯下は,上方を用いれば傅氏の完帯湯よりも効が捷い。
若し帯下に腹痛を兼ねれば,当帰芍薬散を考慮してもよい。
 劉渡舟『医論医話100則』より

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