« 心虚失養の心悸 | Main | 六和湯2 »

六和湯1

異常なほど暑い今年の夏、とうとう私も食欲が無くなりました。胃の辺りがもたれて詰まった感じで、食べる気になりません。何が原因という訳でもなく、暑さの性としか云いようがありません。
李東垣は「脾胃の生理は升降運動に他ならない」と云っていますから、“胃の辺りの痞え”はこの升降運動の障害に違いありません。升降運動を妨げる原因の一つとして「六淫」の内の「暑気」もあります。
飲食を控えて自力回復するようにしたので、漸く今は元に戻りましたが、中医学だったらどの様に対処すればいいのかと調べてみました。

胃痞治験
劉某,男,42歳。
2001年7月のこと、飲食物が不衛生だったのか胃脘痞満し,不思飲食,頻々として嘔せんと欲した。
藿香正気片を服用したが,効果は無かった。
症状:精神不振,面色淡黄で,灰垢あるが如し,時に胃脘を按じ,食欲は不振,食欲不振,舌苔白く厚膩,脈弦緩にして滑。
どうも暑月の傷食によるものらしい。
脾が湿困を被ると,胃気失和となり,中焦の気機が痞塞する。
治療には 健脾和胃,醒脾消食 が宜しい。

六和湯合三仙飲加減(藿香・清半夏・炒白朮10 砂仁5 厚朴花・炒杏仁10 白扁豆30 生山楂15 神曲10 生麦芽15 代代花10 生甘草5)水煎服,一日1剤。

6剤を服用した后,症状は消失した。
適量の鮮荊芥、鮮香菜(シャンツァイ)を取り,沸水にて冲飲し,余邪を除く。(芳香開胃の作用が突出している)

按:本案は夏月傷食により,食滞が中焦にありて,脾胃の升降が失和したものである。
六和湯の芳香醒脾,苦温除湿,辛温理気に,消食化滞の三仙飲を加えて,脾湿を運化し,胃気を和降させ,食滞を消散させたところ,中焦の升降が正常に戻った。
 中医六和湯使用経験 より

|

« 心虚失養の心悸 | Main | 六和湯2 »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 心虚失養の心悸 | Main | 六和湯2 »