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陰火証1

"陰火"の多くは七情・色欲・労傷等に因って形成される。
然しまた外邪内入や,誤治傷陽によるものも,少なくはない。
"陰火"の範囲について,歴代の医家が著述している症状は,およそ次のように四分類される。
1.内傷脾胃
2.陰虚火盛
3.陰盛逼陽
4.肝鬱生火

1.内傷脾胃例:
平某,男,37歳。
体が弱くて,素もと肝胃不和があり,十月中旬に,突然咳血し,咳嗽,午后発熱,飲食衰減,周身倦怠無力,二便は尚調い,其の脈は虚数,舌質は色淡、苔薄白で燥いてはいない。
余は咳血証と身熱脈数を見て,恐らくは傷陰しているだろうと,加味救肺飲(当帰、白芍、麦冬、五味子、人参、黄耆、炙草、百合、款冬花、紫菀、馬兜鈴)に,阿膠四銭を加えた。
両剤を服した后に血は止ったが,転じて腹痛が増し,泄瀉,煩悸,脘悶,不欲食,午后発熱して39℃に達し,脈はなお虚数で,時に止ったりする。
虚労腹痛,栄衛双虚の証と判断され,すぐに小建中湯で,中気を建立したら,暫く裏急緩が緩んだ。
服薬后,腹痛は愈えたが,熱はまだ退かず,周身無力,頭暈,少気,飲食不思,腹瀉未だ已まず,脈象は前と同じい。
さらにまた東垣の補中益気湯に,生甘草二銭を加えて,心包の熱を瀉したところ,三剤后に体温は正常となり,腹瀉も亦止り,飲食は逐増した,后は帰脾湯にて進退して収功した。
 劉渡舟『医論医話100則』より

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