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四逆散4ー脘痛

霍某,女,46歳,李老師の紹介で来診。
素もと虚労の疾があり,ここ1ケ月余り心下・胸脇が憋脹疼痛し,飢えても食を欲せず,食后は消化が遅く,頻頻と嗳逆し,大便は干秘で,三四日に始めて一行ある。
腰脊は酸困し,後頭部が空痛し,五心煩熱,咽部が痒く,咳嗽痰黄あり,口渇して飲みたがる。
其の形体は消痩で,舌紅痩で無苔。
心下を触れれば圧するを拒み,脈象は弦細略数。

肝気鬱結して,日久となれば化火傷陰す,陰が傷れれば肝は所養を失い,更に肝木横逆となり,胃は和降を失する。
故に葉天士云く:“鬱とは気滞なり,久しくなれば必ず化熱し,熱鬱は津液を消耗して流れず,升降の機が失われる。”
脾胃は水穀の海で,気血の源なり,肝木乗克すれば生津化血の功能が障碍され,陰虚は益ます甚しくなる。
これは悪循環で,陰虚型の肝胃不和である。
此れを治そうとして,若し理気舒肝すれば,必ず香燥は傷陰となる;若し専ら滋陰をすれば,則 膩滞となる;清熱するのもまた敗胃の原因となる。
これは疏肝清熱・濡津和胃するに宜し。
滋疏同進すれば,用薬の弊は無くなる。

四逆散加味(柴胡・白芍15 枳実10 甘草6 生地・山薬・天花粉・元参・蘇子15) 三剤

二診:心下・胸脇脹痛は大いに減り,肝鬱は解した。
陰虚は一日にして成らず,恢復も亦 慌てず緩っくりと,帰芍地黄湯(六味帰芍湯)にて調える。
李映淮老師の評語:滋陰舒肝するには,一貫煎加減が佳い。
四逆散原文,配方,方歌,四逆散加減運用医案 より

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