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薤白は后重を癒す

花金方(河北医科大学中医学院教授)は経典が指し示す作用を重視している。如えば薤白は痢疾の后重を治療する作用があると云う。
《傷寒論》第318条の四逆散の方后の加減は,医家に軽視され易い。

咳者,加五味子、乾姜各五分,并主下利;悸者,加桂枝五分;小便不利者,加茯苓五分;腹中痛者,加附子一枚,炮令坼;泄利下重者,先以水五升,煮薤白三升,煮取三升,去滓,以散三方寸匕,内湯中,煮取一升半。分温再服。

《湯液本草》に云わく:“下重は,気滞也,四逆散加薤白が気滞を泄する。”
《長沙解薬》の薤白の条下にも亦云わく:“腸病が陥下すると,清気は升らず,故に肛門は重墜する。薤白は,辛温通暢で,善く壅滞を散ずる,故に痺は下達して冲和に変じ,重は上達して軽清に化す。”
初めて薤白の通気・滑竅・助陽が后重を療功する事を明らかにしている。
その后の臨床ではいつも痢疾后重者に遇えば,辨証論治の基礎の上で薤白15~30gを加えて,満足な効を収めている。

張某,男,40歳。2012年9月16日初診。
赤白痢を患って六日,発熱腹痛し,裏急后重あり,大便は日に十余回,小便は短赤で,肛門が灼熱する。
其の脈を診れば滑数で有力,舌紅く苔は微黄膩。

証は湿熱に属し,治は清利湿熱に,兼ねて気血を調えるが宜し。
白頭翁湯加減(白頭翁20 秦皮15 黄柏12 当帰30 炒山楂・地楡炭・槐米20),水煎服,毎日1剤。
3剤の后,諸症は皆減じたが,ただ后重のみ依然としてある。そこで薤白30gを増し,又服すること7剤で愈えた。
花金方:用药经验举隅 より

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