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稀薟草2

豨莶草は価格が安廉な祛風湿薬で,唐代《新修本草》に載っているのが最初です。“味苦,寒,有小毒”,“主金瘡,止痛,断血,生肉,諸悪瘡を除き,浮腫を消す”。
宋代《本草図経》では“肝腎の風気,四肢麻痺,骨間疼,腰膝無力者を治し,亦 能く大腸の気を行らす”,“補虚,安五臓,生毛髪,兼ねて風湿瘡肌肉頑痺を主る;婦人久冷には,尤も宜し”と,其の祛風湿,補肝腎の功があると云っている。

明代《滇南本草》には更に一歩を進めて“諸風,風湿症,内に六経の形症無く,外に半身不遂,口眼歪斜,痰気壅盛,手足麻木,痿痺不仁,筋骨疼痛,湿気流痰,瘫痪痿軟,風湿痰火,赤白癜風,須眉脱落を現すものを治す”と明確に云っている。其れらの症状を看れば,少くとも明代には已に中風を治し、脈絡を通ずる功効があることを発見している。
張学文は多年 臨床で豨莶草を応用しているが,前人が言うような“有小毒”に対しては異をとなえている。彼は苦寒の品だが,薬力は比較的 平和で,臨床では毎剤30gまで多用して,何の毒副作用も見ていない。

豨莶草には古くから生熟両種の用法がある。生用は苦寒の性が比較的強く,主に癰腫瘡毒,湿疹掻痒に用いられ,内服外洗共に可。若し黄酒を加えて蒸制すれば,苦寒の性は降り温通の性が強くなる,故に風湿痺証に可用,代表方剤は豨莶丸、豨酮丸。但し多くの薬房で供されるのは,多くは生品だから,治痺療効を強めるには,黄酒蒸制をしたほうが佳い。
《本草正義》説:“豨莶草は生時には気臭味渋で,多服すれば吐き気を誘因する,性は本 寒凉で気は猛烈である。走竄開泄に長ず……其れを九回蜜酒蒸晒し,蜜で丸とすれば,気味は馴れ,機関を通利し,血脈を調和する。風寒湿熱の諸痺には,みな多服して効を獲る,詢に是は安価薬中の良品也。”

高血圧病
豨莶草の浸液には降圧作用があると証明されていて,高血圧の人の四肢麻木、腰膝無力者に対于して宜しい。
張学文は臨床で川牛膝、天麻、草決明、地竜、菊花、生竜骨、生牡蛎 等と同用しており,一般に30g前後を用いて,肢体麻木、頭暈 等の症状を改善する作用がある。其の性が苦寒であることから,肝陽上亢夾肝熱者に対して大変宜しい。

中風
豨莶草を中風に対して用いることを,古人は早くから認識しており,臨床では主に風中経絡の肢体麻木瘫痪、口眼歪斜等で気虚血瘀型に属する病人に用いられている。補陽還五湯に加えて応用し,路路通、桂枝、水蛭 等を配伍すれば更に好い作用がある。
豨莶草には血中の風湿を祛り解毒する功用があり,経絡を活血暢通する作用に似ている,故に虚血性中風に用いるのが妥当である。朱良春は“古今を見れば,豨莶草に解毒活血の功があることは確かで,疎かにはできない”と云っている。

風湿痺痛
実験で実証されていること:豨莶草と臭梧桐の組成からなる豨桐丸は関節炎に対して明顕な抗炎作用がある,因って臨床で四肢の風湿痺痛の治療に可用である。もし腰膝冷痛を兼ねれば,威霊仙、秦艽、桑枝、桂枝、川芎、当帰、乳香、没薬 等を配伍する。虚寒性の風湿痺痛に対して黄酒蒸制を用いれば,その苦寒の性は改変され,温通力を強めることができる。
张学文 价廉效佳豨莶草 より

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