« 消風散-咽源性咳嗽 | Main | 前立腺肥大-桂枝茯苓丸加味 »

アレルギー性鼻炎

患者は余某,男,12歳。2010年6月14日初診。
鼻塞、噴嚏流清涕を反復して半年余になる。
病歴:患者は幼い時からいつも感冒にかかると,鼻流清涕があった。今回の発病は前夜に適たま家の中の改装で,漆の厚塗りがあり,患者は之を嗅いでから鼻塞流涕,噴嚏不断となった。
そこで筆者の老師である浙江省慈渓市観城区の李良材老中の処へやってきた。
初診:鼻塞鼻痒,噴嚏頻頻,清涕水の如く,咽痒,咳嗽痰稀,大便は正常,顔色は蒼白,舌質淡,苔薄白,脈浮緩。

弁証:肺気虚寒,衛表不固,
治法:温肺散寒,通利鼻竅。

蒼耳子散加味(辛夷・蒼耳子・薄荷・白芷10 炙麻黄5 杏仁・甘草・藿香・桔梗・鵝不食草・蝉衣・白僵蚕10 白花蛇舌草30 浙貝母10) 7剤。

6月20日二診:鼻塞が減軽し,已に咳嗽咳痰はしなくなったが,噴嚏はまだあり,風冷に遇うと甚しくなり,流涕は水の如し,舌苔と脈象は前と同じ。

原方-杏仁、浙貝母、薄荷,+細辛3 地膚子・白鮮皮10。7剤。

6月26日三診:鼻塞噴嚏は明らかに好転し,清涕は減少し,自汗があり,舌質淡,苔薄白,脈緩,上方-麻黄、細辛,+黄芪25 白朮・防風10とし,連服すること21剤で,症状は完全に消失した。

原方+党参15として,再服すること14剤にて療効を鞏固とした。

按:本例の患者は肺脾気虚,衛表不固に属し,風寒の邪が虚に乗じて入り,肺は華盖ゆえ,先ず之を犯し,邪正相争により,噴嚏頻頻となった;鼻竅が陽気の温煦を失い,寒邪が凝滞し,脈絡不通により鼻塞となり,肺が清粛を失い,気が津を摂せず,津液は外溢し,清涕が自流して収らなかった。
本虚標実の証であり,発作期には祛風散寒を主とするが宜しく,方は蒼耳子散を用いる。
方中の辛夷、蒼耳子、白芷、薄荷、藿香、鵝不食草は風寒を発散し,鼻竅を通利する;炙麻黄、細辛は解表散寒の功効を強め,温肺化飲する;地膚子、白鮮皮、蝉衣、白僵蚕は祛風止痒;杏仁、桔梗、浙貝母は止咳化痰;白花蛇舌草は性寒味苦で,功能は清熱解毒,病毒を防治し,辛温の諸薬の反佐となっている。甘草は調和諸薬。后期には玉屏風散を兼用して益気固表し,標本兼治とした。

アトピー性皮膚病の祛風止痒薬と病機は同じなので,蝉衣、白僵蚕、地膚子、白鮮皮 等を借用した。
鵝不食草は単味でも鼻鼽に効果があるが,長期使用には注意が必要で,時には嘔吐の副作用があるから,用量は10g以下とする;緩なれば本を治し,虚なれば其の母を補う,本病には補脾重視が必須であり,培土生金の意である。
标本兼治过敏性鼻炎 より
周芸 常州孟河医派传承学会

|

« 消風散-咽源性咳嗽 | Main | 前立腺肥大-桂枝茯苓丸加味 »

治験」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 消風散-咽源性咳嗽 | Main | 前立腺肥大-桂枝茯苓丸加味 »