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六味小柴胡湯2

案2 上呼吸道感染
曹某,女,13歳。2009年1月20日就診。
主訴:発熱に咳嗽を伴って二日。患者は二日前に受凉の后に悪寒、発熱し,体温が38.5℃以上ある。
初診:時に冷え時に熱くなるが,発熱が主で,煩躁不安,頭痛,頭汗多く,咳嗽,口干,咽喉疼痛,大便稀溏,臭いが少ない。舌質紅く苔薄黄膩,脈弦数。
弁証:邪在少陽に風熱襲肺を兼ねる

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六味小柴胡湯1

案1 急性支気管炎
王某,女,73歳。2008年2月13日就診。
主訴:咳嗽一月余。患者は1月前に受凉后 悪寒、低熱、咳嗽となり,消炎西薬を服した后 悪寒発熱は消えたが,咳嗽だけが残った。
初診:咳嗽が頻繁にあり,咳声はやや嗄れて,痰は殆ど無い;神情は低落し,話したがらず,食欲不振,口淡無味,口干,水を飲んでもほんの少しだけ;夜間睡眠すると微かに汗が出る,大便稀溏,臭いが少ない,毎日1次,小便は正常;舌痛が較甚,舌質紅,舌中に裂紋あり,舌前は無苔,脈沈細。
弁証:邪在少陽の寒咳兼肺陰不足

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牙齦腫痛-火鬱発之

河南中医学院教授 崔応珉から伝授された一方がある。玄参の清熱解毒を主薬とし,生地の育陰潜陽瀉相火を配伍し,佐には細辛・升麻の,升陽解毒と,川牛膝の,導熱下行を加え,一升一降により,雷竜の火を引いて本源に帰すという処方がある。五味の薬物は相い合さり,専ら風火上攻の牙痛を治療して,療効が卓著である。

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乾癬-牛角敗毒散

劉某,女,42歳,工人。2009年6月5日初診。
皮癬になって已に5年余,近日加重して,瘙痒忍び難し。
頚部、胸腹部、上下肢に大小不等の皮損があり,基底は潮紅,上覆は白色鱗屑,掻后には血点が出る。面色萎黄,口苦咽干,心煩失眠,大便秘結,小便黄赤,脈象細数,舌質紅苔少。
弁証:熱入営血,生風化燥。
治法:清営凉血,解毒消風,内外兼治。

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閃輝暗点-舒絡解痙湯

閃輝性暗点とは中医の“目黒候”に属する。
庞賛襄主任医師が云うところでは:本病発作の時に,患者は常に頭痛や,干嘔吐涎沫があるので,厥陰寒気が上攻したものと考えている;吐利や,四肢の発凉は,寒気内盛である;食后の欲吐は,胃寒盛である。故に脾胃虚寒で,寒が中州に居り,運化が失職し,痰湿阻絡となり,痰湿寒邪が互結し,玄府が阻遏されて,清陽不升,濁陰不降になり,清陽の気が目に上升されず,陽気不足のところへ,陰寒が乗じて,本病となる。

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便秘一半夏瀉心湯

曹英信医案:劉某,男,9个月。
半年来の大便秘結で,羊屎の如し。毎週 蜂蜜一斤(500g)を使って灌腸しないと,塞路は開かない。
私がそれに対して半夏瀉心湯を投じたというと、ある学生が質問して:“半夏瀉心湯が下利を治すのなら解るが,どうして便秘を治せるのか?

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乾癬を汗法で

臨床における汗法の応用は,《内経》の“其の皮に在る者は,汗にて之を発する”というのが指導原則となっている。筆者は曽つて銀屑病になり10年の病歴という者を汗法で治す機会があり,それは急性の爆発患者だったが,効果が良好だった。

喬某某,男,19歳,2009年4月25日初診。
慢性の銀屑病が急性汎発して2ケ月余のケース。
四肢は厥逆し,皮損部は多数の緑豆~黄豆大のもので,それが全身や,頭面、躯干、四肢、手足に遍布しており,色紅く,鱗屑が多い。汗が出ない。左脈は緩滑,右脈は細弱,舌苔は白膩でやや厚い。

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埋もれた良書

『脾胃学説の臨床』張海峯・徐复霖共著 発行者:桑木崇秀 発行所:東洋医学国際研究財団 1982年出版 \5500
この書籍は『中医臨床』v40-4「旴江(くこう)医学の脾胃学説」で紹介されていたものです。
訳者は<北医林>と団体名になっていますが、実際は故人・中尾断二(札幌市 中尾漢方薬局 東洋医学国際研究財団評議員)が中心になっているらしい。
中尾氏による出版物は他にはもうひとつある。
『現代中医臨床新選』朱良春ほか共著 中尾断二編 発行所:東洋医学国際研究財団 1985年出版 \5500

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沢蘭の詳細

別称:水香、都梁香、虎蘭、孩児菊、風薬。(根名:地笋)
《本草通玄》:“沢蘭は,芳香悦脾,ゆえに扶気;疏利悦肝,ゆえに行血。”
《本草逢源》:“専ら産后の血敗が,腰股へ流れ,拘攣疼痛するを治し,宿血を破り,癥瘕を消し,水腫,身面四肢の浮腫を除く。”

【性味】味苦;辛;性微温。
《本経》:味苦,微温。
《呉普本草》:神農、黄帝、岐伯、桐君:酸,無毒。李氏:温。
《別録》:甘,無毒。
《薬性論》:味苦辛。

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佩蘭と沢蘭

佩蘭:キク科の多年草フジバカマ(Eupatorium fortunei)の茎葉
沢蘭:シソ科の多年草シロネ(Lycopus lucidus)の開花期全草
これ、区別つきますか? ものもそうですが、効能に違いがあると思いますか?
日本では佩蘭は入手できても沢蘭は手に入りません。そこで試みに中国から取り寄せてみました。
外見は両方とも殆ど区別できませんでした。舌で味を見てもやはり淡味で区別できません。

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生何首烏と制何首烏

何首烏は生用と制后では功能、功効や用途が違う。

生何首烏は味甘、苦,性平で,心、肝、大腸経に帰し,潤便滑腸,解毒,止痒作用がある。
当帰、火麻仁 等と用いて腸燥便秘を治療する;
内服外用ともに解毒,消腫散結の功効があり,癰疽、瘰癧を治療するには金銀花、連翹、苦参、白鮮皮 等と同用する;
血虚肝旺、生風生燥の皮膚瘙痒に対しては,生地黄、当帰、僵蚕 等と同用する。

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柴胡は肝陰を脅かすか?

“柴胡劫肝陰”の説が最初に現れたのは明代の張鶴騰《傷暑全書》の序言中である。清初の名医 林北海は張鶴騰の《治暑全書》を重刊する時に,此の説を彼の学生 周揚俊に講釈し,周揚俊は又《温熱暑疫全書》中で此の説を取り上げており,これは后の医家 葉天士、呉鞠通等に大きな影響を及ぼした。
葉氏は《三時伏気外感篇》中で:“柴胡の劫肝陰を知らず,……屡しば変をなす。”
呉氏は《温病条辨》中で柴胡を禁用する条文を五ケ処挙げている。
この后 世の医家は影響を受け,柴胡を畏れて用いなくなったり,用いても大剤量ではなくなった。

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病汗五源

“陽が陰を動かすのを汗と謂う”,汗を作る源を,汗血同源と曰い,或いは汗は津の化したものと曰い,また汗は心の液と曰う。
これらは生理から云うのか、病理から云うのか,人をして迷わせるところである。
余が理解するところでは,病汗に五源あり,即ち木熱流脂の“油汗”,火灼気騰の“気汗”,土鬱湿蒸の“黏汗”,金迫水結の“凉汗”,水泄精奪の“精汗”である。

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中風-補陽還五湯

補陽還五湯(王清任《医林改錯》)では黄芪を重用し元気を大補する。それに少量の活血通絡の品を配し,元気を大いに振わせて,血行を鼓動するので活血しても血を傷つけず,瘀は去り絡が通じ,筋肉は養われ,痿廃が愈える。
経絡が瘀阻し,肢体が麻木すれば,+地竜、蜈蚣,活血通絡の功を強める。さらに重ければ,+烏梢蛇、穿山甲で捜風滌痰する。
桂枝、桑枝は,温経活絡し,善く肢体に走り,牛膝は強筋壮骨,滋腎平肝養肝し,能く諸薬を下行させ,足痿無力を治す。節菖蒲は除痰消積,透竅開音し,中風后の言語、肢体の不利に対して良効である。

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中風-風痰上逆

症状:頭昏頭沈,突然 口眼歪斜となり,舌体不正,語言不利,痰涎が多く,手足重滞,半身不遂。舌体は胖大で,辺に歯痕あり,脈象沈滑。
治法:豁痰利湿,熄風通絡

祛湿通絡湯(白朮9 茯苓15 橘紅・半夏9 沢瀉12 荷葉30 節菖蒲・黄芩9 地竜21 鶏血藤30 木瓜21 烏梢蛇12 蜈蚣3条 甘草3)

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中風-陰虚陽亢

李振華は歴代の医家とは違った見解を持っている。この病を形成するのは内因が主であり,先ず機体虧虚,臓腑功能の失調があり,それに何らかの誘因が加わり気血逆乱,経絡不暢を発すると。
其の病理は心、肝、脾、腎と関係がある。病変が重ければ関わる臓腑に波及するし,軽ければ僅かに血脈経絡だけに限定される。それで辨証は中臓腑、中経絡とに分辨される。
突然昏倒し,人事不省に,継いで偏瘫不語となるのは中臓腑である;昏迷を経ずに,突然口眼歪斜や,半身不遂や,語言不利になるのは中経絡である。中経絡は陰虚陽亢、風痰上逆と気虚血瘀の3証型に分けて論治される。

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睡眠時無呼吸症候群

阻塞性睡眠呼吸は中医の“鼾眠”(いびき)の範畴に属する。

病因病機
本病の病因は先天禀賦と后天失養に関係がある。后天とは飲食不節、労逸過度、吸烟嗜酒等を包む。病位は肺、脾にありて,心、腎に及ぶ。病性は本虚標実である。主要な病理は痰湿、痰熱、血瘀、気滞である。主要な病機は痰湿内阻,或いは痰熱内壅,気滞血瘀,肺脾腎虚,心陽不足等で,脾失健運,肺気不利がキーポイントである。

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2種類の白附子

一.白附子の通称があるものに,禹白附と関白附の二種がある。
禹白附は天南星科の独角蓮の塊茎で,俗称は“疔毒豆”;全草を“独角蓮”という。
関白附は毛茛科(キンポウゲ科)の黄花烏頭(キバナトリカブト)の塊根。

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黄褐斑シミ

俗称“肝斑”,亦の称“面塵”。中医の黎黒斑に相当。

辨証分型
1.脾虚湿蘊:脾虚失健のため,精微を化生できず,気血両虧となり,肌膚は栄養を失い,そこへ湿熱が熏蒸して成る。
[治法]清熱化湿,健脾益気
除湿胃苓湯加減(党参、黄芪、白朮、山薬、黄柏、黄芩、茯苓、沢瀉、生薏苡仁、六一散)
 月経量が少く淡色+当帰、益母草

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子宮筋腫と附子

子宮肌瘤は中医学の“癥瘕”であり,形成の原因は復雑だが,陽不化陰,寒痰凝血が主要な病機である。
筆者は曽つて河南洛陽で“李八先生”と呼ばれた李守傑先生に学び,消瘤方にて,5cm×5cmの子宮肌瘤を治療して療効を得た。

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乳腺腫-牡蛎

牡蛎は,咸、渋,微寒。肝、胆、腎経に入り,軟堅散結の効あり。筆者は近年来 本品を乳腺増生の治療に重用して,頗る佳い効を収めている。

患者丁某,女,32歳。
患者が述べるには1年前に一女嬰を順産し,哺乳期間に家庭の瑣事で人と云い争いになり,遂に胸悶気短を覚え,乳房が脹痛したと。哺乳期間に服薬すると子供に影響があるのではないかと怕れて未だ何もしていない。2ケ月前に哺乳を停止しているし,最近の煩心事と合わさり,症状は重くなった。

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六味小柴胡湯

六味小柴胡湯とは《傷寒論》第96条小柴胡湯の方后の加減法の一つです。

> 小柴胡湯,‥‥若し咳すれば,去人参、大棗、生姜,加五味子半升、乾姜二両。

即ち,六味小柴胡湯:柴胡、黄芩、半夏、甘草、干姜、五味子
六味の薬物から組成されているので,“六味小柴胡湯”と称する。

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烏梅-利胆止痛

李某,女,54歳,2007年5月初診。
患者は慢性胆嚢炎に患って3年になるが,近来発作が続いている。
疏肝理気の治で,小効があるが,総てが好転しない。常に右上腹に隠々と鈍痛を感じ,口干して喜飲,大便は数日に一解,色黄。舌紅苔黄膩,脈弦で滑。

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烏梅-制肝養胃

劉某,女,42歳,2003年11月初診。
患者は3ケ月前に感冒に患り発熱し,病后には形痩乏力,食欲不振となり,補中益気湯、六君子湯の類を服したが,効果が無かった。
初診:顔色が悪く,胃中が時々灼熱し,頭昏乏力,大便量少ですっきり出ない,小便短。舌質紅,少苔,脈弦細無力。

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帯状疱疹と臓腑辨証

張某,女,52歳。2010年5月4日初診。
患者は“左上肢が疼痛して1周,発疹してから4日になる”と云って来診した。
患者は1周前に母親が世を去り,悲傷哭泣し,また労累過度となり,左上肢に針刺様の疼痛が出現し,夜間の疼痛が劇烈で,夜は寐られなくなった。4日前に左上肢に皮疹が出現し,疼痛が持続している。
初診:左上肢が疼痛し,夜間の疼痛が劇烈で,握拳することが困難,口苦,口干,咽干,盗汗,怕冷,眠差を伴う。食欲はあり,二便も調っている。
査体:左上肢に簇集様の水疱が散在し,疱液は清瑩で,中は正常皮島,基底色は潮紅。舌質暗紅,辺に歯痕あり,舌苔白膩,脈弦細。

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帯状疱疹-板藍根

中医学では“纒腰火丹”、“蛇串疱”、“蜘蛛瘡”等と称し,多くは湿熱毒邪の内蘊が,肌膚や経絡を侵犯したものである。
板藍根は味苦,性寒。心、肺経に入る。清熱、解毒、凉血の功を有し,癰、腫、瘡、毒 等の火毒熱証を治療する要薬である。
《分類草薬性》:“諸毒悪瘡を解し,散毒去火する。”
《本草便読》:“清熱解毒,辟疫,殺虫。”
《現代実用中薬》:“板藍根は清凉、解熱、解毒剤で,丹毒、産褥熱 等に用いる。”
臨床では流感、流脳、乙脳、肺炎、丹毒、扁桃体炎、痄腮、熱毒発斑 等の治療に多用され,現代薬理研究では抗菌、抗病毒作用を実証している。

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帯状疱疹-玄参

玄参は味苦、甘、咸,性寒。肺、胃、腎経に入り,滋陰凉血,化瘀解毒の功効を持ち,熱病煩渇、発斑、津傷便秘、咽喉腫痛 等多種の病症に常用する。筆者は其の化瘀解毒の功効を,帯状疱疹に多用して,佳い療効を得ている。

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