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乳腺腫-牡蛎

牡蛎は,咸、渋,微寒。肝、胆、腎経に入り,軟堅散結の効あり。筆者は近年来 本品を乳腺増生の治療に重用して,頗る佳い効を収めている。

患者丁某,女,32歳。
患者が述べるには1年前に一女嬰を順産し,哺乳期間に家庭の瑣事で人と云い争いになり,遂に胸悶気短を覚え,乳房が脹痛したと。哺乳期間に服薬すると子供に影響があるのではないかと怕れて未だ何もしていない。2ケ月前に哺乳を停止しているし,最近の煩心事と合わさり,症状は重くなった。

初診:双側の乳房が脹痛し,心煩易怒,よくため息が出る。触診すると双側の乳腺に多くの大小の、形態不規則で、辺縁が不明瞭な、2~3cmの腫塊を触れる。乳透:双側乳腺の良性増生。

弁証:肝気鬱滞,痰瘀内阻
治法:疏肝理気,化痰散結

処方:(牡蛎40 柴胡6 白朮15 当帰12 白芍15 炙甘草・云苓10 夏枯草・茘枝核・皀刺・旋覆花15 茜草12) 5剤。

服薬后,心煩易怒、善太息は消失したが,なお時々乳房は脹痛する,上方加減を15日間継続して,諸症は痊愈した。

按:牡蛎の軟堅散結の効は,歴代の本草書中に記載がある。《湯液本草》:“牡蛎,足少陽に入り,咸は軟堅の剤なり。”《珍珠嚢》:“痞結を軟らげ,又帯下、温瘧、瘡腫を治す,軟堅収渋の剤なり。”《本草綱目》:“化痰軟堅……癥瘕積塊、瘿病結核を消す。”故に乳腺増生の治療に好い効果がある。
乳腺増生の発病のキーとなるのは痰瘀凝結である,故に牡蛎の軟堅化痰により結を消し,更に疏肝理気,消痰散瘀の品と合せて功を収めた。
乳腺增生宜重用牡蛎 より
魏磊 河北省清苑县中医院

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