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牙齦腫痛-火鬱発之

河南中医学院教授 崔応珉から伝授された一方がある。玄参の清熱解毒を主薬とし,生地の育陰潜陽瀉相火を配伍し,佐には細辛・升麻の,升陽解毒と,川牛膝の,導熱下行を加え,一升一降により,雷竜の火を引いて本源に帰すという処方がある。五味の薬物は相い合さり,専ら風火上攻の牙痛を治療して,療効が卓著である。

案1:陳某,男,58歳。牙齦腫痛して一周余り。
これまでに抗生素輸液治療を3日したが,療効甚微で,疼痛已まず,寝食難。
初診:頭面焮痛,牙齦の左側が鮮紅腫甚,潰爛はしていない。二便尚可。舌紅苔黄,脈洪滑数。
弁証:風火上擾
治法:清熱凉血,瀉火解毒。

処方:(玄参30 生地12 細辛3 升麻・黄連9 白芷・川芎12 甘草3) 日3剤。1剤の后に腫痛は減り,3剤の后に諸症は悉く治った。

案2:趙某,男,67歳。牙齦腫痛して5日。
これまでに抗菌薬輸液治療を3日したが,療効不明で,疼痛は劇烈である。
初診:牙齦漫腫し,淡紅腫不甚。大便干。舌紅絳,苔少,脈細滑数。
弁証:陰虚火旺
治法:養陰清熱,瀉火解毒。

処方:(玄参・生地30 細辛3 升麻・黄柏9 知母30 蒼朮12 懐牛膝15 甘草6) 5剤,日に1剤。2剤の后痛みは減り,5剤の后牙痛は消失した。

《本草正義》玄参:“禀 至陰の性,専ら熱病を主る,味苦は泄降下行する,故に能く臓腑熱結 等の証を治す。味は又辛にして微咸,故に血分に直走し血瘀を通す。亦能く経隧に外行し,熱結の癰腫を消散する。”
《辨証録・牙歯痛門》:“吾に統治火の法あり,方は治牙仙丹で,玄参一両,生地一両を,水煎服す。”
《本草綱目拾遺》細辛:“下は少陰を禀け,上は心と交わり,疏風散寒,開竅止痛の工あり。”
《本草衍義》細辛:“頭面風痛を治すには,不可缺なり。”
《本草新編》升麻:“手の陽明、太陰二経に入り,能く疫気を辟け,肌膚の邪熱を散じ,頭・歯・咽喉の諸痛を止める。”
この方の特色は細辛・升麻を佐用したことで,《素問·六元正経大論》が提出する“火鬱は之を発す”の意を充分に体現している。
火郁发之治愈牙龈肿痛 より
中国中医药报 2010-05-10

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