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中風-風痰上逆

症状:頭昏頭沈,突然 口眼歪斜となり,舌体不正,語言不利,痰涎が多く,手足重滞,半身不遂。舌体は胖大で,辺に歯痕あり,脈象沈滑。
治法:豁痰利湿,熄風通絡

祛湿通絡湯(白朮9 茯苓15 橘紅・半夏9 沢瀉12 荷葉30 節菖蒲・黄芩9 地竜21 鶏血藤30 木瓜21 烏梢蛇12 蜈蚣3条 甘草3)

平素から脾虚で,痰湿内盛,鬱して熱化しており,更に情志内傷が加わり,心肝火盛,火動生風,風痰上逆となった。痰は気に随って升り,清竅を上擾し,経絡を遮った。
白朮、茯苓、沢瀉、橘紅、半夏は,豁痰利湿;荷葉、節菖蒲、黄芩は,化濁清熱;地竜、鶏血藤、蜈蚣、烏梢蛇は,活血通絡熄風。
本方は中経絡による風痰上逆証や中臓腑陰閉の后遺症に適用される。
如し経絡不通により,水湿が停聚し,頭面部や四肢に浮腫が現れば,沢瀉、玉米須 等で滲湿利水消腫する。若し肝風が清竅を上擾して,頭暈頭痛が止まなければ,+天麻、白芷、菊花で平肝熄風止眩する。
中風は本虚の中に実があり,実は虚から来る,疾病后期には気血陰陽虧虚の象は益々ハッキリしてくるので,黄芪、党参の大補元気と,牛膝の補肝益腎を重用する。

病案挙例
患者張某某,男,68歳。1993年9月17日初診。
患者は高血圧の病史が20余年あり,半年前に麻将の最中に突然半身不遂,言語不利,右側肢体麻木となり,脳内嚢基底部出血と診断された。
症見:頭暈頭痛,双下肢と面部の浮腫,右側肢体麻木,口角流涎。舌質淡,体胖大,辺に歯痕,苔薄白。脈弦滑。血圧:195/118mmHg。

患者は平素から脾虚で,痰湿内盛,痰湿鬱阻化熱があり,更に麻将で心情激動,心肝火盛,火動生風,風痰上逆となった。痰は気に随って升り,清竅を上蒙した。
中医診断:中風(中経絡)
弁証:脾虚湿盛,風痰上逆
治法:豁痰利湿,健脾通絡

祛湿通絡湯加減(白朮12 茯苓20 沢瀉15 鬱金・節菖蒲10 丹参18 鶏血藤30 地竜12 半夏10 桑枝30 烏梢蛇12 木瓜18 蜈蚣3条 豨莶草20 穿山甲10 甘草3)20剤。

1993年10月7日二診:語言は前より流利に,右側肢体の麻木は減り,口角には流涎なく,面部や下肢の浮腫は減軽していたが,まだ頭暈頭痛があり,舌象、脈象は前と同じ。水湿は未だ去らず,故に肢体は腫脹している。続いて健脾滲湿利水の功を強めるために,+薏苡仁・玉米須30。
豨莶草は性苦微寒で,久用すると陽気を傷るので去る。20剤。

1993年10月28日三診:右側肢体の麻木は基本的に愈え,言語は正常,口角に流涎なく,面部や下肢の浮腫も消失したが,まだ頭暈あり,舌淡,苔薄,脈滑。
水湿は尽く去り,浮腫が消失したが,脾気はなお虚で,肝風内動がある。
治療は益気健脾化痰を主に,+白芷10,菊花15 として平肝熄風する。15剤。

1993年11月14日四診:頭暈は消失し,血圧152/100mmHg,精神飲食は正常,自力で歩行し,語言は流利,舌質淡紅,苔薄白,脈滑。
方証相合し,肝脾が調い,諸症が去ったので,三診方を継服して,療効を鞏固にする。
李振华分型论治中风轻证(中)より

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