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新冠肺炎重症の中医辨治

中山市伝染病医院での例。
患者彭某,女,31歳。
病情の進展が速く,3日で肺の症状が出現した。妊娠35週目で,CTで白肺が認められ,人工心肺装置を使用している。子供は帝王切開で出産した。西医での方法はやり尽くし,中医の救命方案を求めている。
患者の面色は萎黄で,大量の黄稠痰を吸出しながら,何日も便通がない。

2月8日,初診:李賽美教授は“内閉外脱”証と論治し,先ず茯苓四逆湯合麻杏石甘湯、宣白承気湯などの加減を与えた。肺と大腸は表裏をなすとの理論を結合し,回陽救逆と同時に,通腑泄濁を重点に,中薬を濃煎し,鼻チューブで服薬させた。

処方:茯苓四逆湯+葶苈大棗瀉肺湯+宣白承気湯+山萸肉
(茯苓50 附子30 西洋参・干姜・炙甘草・紅参15 葶苈子30 杏仁15 石膏・大黄30 山茱萸50 瓜蒌子30 麻黄15) 2剤

2月10日,患者の病情は前よりも好転し,升圧薬は己に停止した。黄色痰も前よりも減少し,尿量は多くなり,昨日は黄色の形ある大便が出た。白血球は1.6万に下降し,PCTは正常となり,血小板は10万に回服し,胸のX線も改善し,全身状況は好転したが,まだ人工呼吸器は離せない。

2月19日,2診:意識はハッキリし,肺部の炎症は前よりも改善している。

李賽美教授は,人工呼吸機をつけながらも,升陥湯で升陽挙陥が出来ると考えている。同時に《傷寒論》厥陰病篇の麻黄升麻湯を挙げ,此れが免疫調節をし,炎症の風暴作用を抑制できるのではないかと云う。

 四肢厥逆とは,寒熱錯雑,虚実夾雑の病機である。新冠肺炎は,肺の炎性滲出物が,気道を阻止し,鬱して熱化し,気鬱血瘀,表邪鬱閉の証に相当する。故に麻黄升麻湯で開表升陽散邪し,養血活血,清瀉肺熱と,同時に苓桂朮甘姜を加え,生痰の源を阻断し,肺気を清粛にする。

処方:(升麻6 桔梗10 炙甘草6 黄耆60 柴胡6 山茱萸50 紅参・知母・防風10) 3剤

2月25日,3診:患者は2日前から黄疸があり,大便が4日間出ていない。尿は深黄色で,下肢が腫れ,腹脹がひどい。
処方:(茵陳蒿30 山梔子・大黄10 赤芍30 丹参15 防風10 茯苓50 沢瀉30 猪苓15 白朮・柴胡・枳殻・炙甘草・干姜10 五味子15 垂盆草30)

3月1日,4診:肺部CTはまだ改善せず,肺泡にまだ壊死組織がある。

麦門冬湯+千金葦茎湯加減
(麦門冬50 半夏・葦茎15 意苡仁30 瓜蒌皮・桃仁・桔梗15 貝母30 白僵蚕10 海浮石・西洋参・五味子・桂枝・甘草15) 3剤

3月4日午後,患者の血中酸素飽和度は完全に正常になった。舌象にも神が見られる。
首例脱机新冠肺炎危重症||中医辨治真相全还原 より

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