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新型コロナの漢方治療

温疫病(伝染性熱病)は“温病”のなかに含まれる。温病では病邪は「衛・気・営・血」の順に伝変して重くなると考える。
初期は衛分・気分の段階を経る。この段階で食い止めなければ次の営分・血分へと進む。
「発病は急で,伝変は快(はや)く,熱象は重く,口渇して津傷つき,内陥して変を生じ易く,動血・動風・閉竅・斑疹・吐衄・痙厥・神昏等となる。」

中国で発表された清肺排毒湯は、麻杏甘石湯・射干麻黄湯・小柴胡湯・五苓散の合方加減であるが、どの処方もまだ営分・血分へは進んでおらず、衛分・気分の段階のものである。実際に中国ではこの段階で止める事が出来たからこそ大勢の恢復退院へとつながった。
ここで大切なのは熱による傷津(津液を損なう)をさせないという事。昔は点滴輸液などは無かったのでこの影響は大きかった。(しかし現在の輸液がこれを代行するとは考えられない。)
大切なのは初期段階で傷津させずに汗から祛邪を為すことである。そこに処方を選択する技術が問われる。上記の四処方が選ばれ、更にそれを加減するには多くの経験則を知らなければならない。ウィルスをやっけるのではなく、阻害されている衛分気分の生理現象を正常に戻すことを優先する(とりもなおさず自己免疫の発揮に他ならない)。
若しここで発汗が多過ぎたり、薬味が不適で食欲を害したり、吐き気や下痢を催させたりすると、それは誤治である。もし誤治すれば、重症化を促すこともある。快い微汗が出て、胃腸に何も弊害が出なければ処方が正しかったのである。『傷寒論』は急性熱病の古典であるが、その殆どは誤治に対する修正法である。誤治だらけで多くの死者を出したとある。
清肺排毒湯は老中医の経験を基にして考案されており、本来なら一人一方で各人により処方内容が異なるのが建前なのだが、この度は多数の病人に直ぐに与えなければならなかったため、各人毎の加減はしないで同一規格の処方が与えられたらしい。それでもかなりの成果を上げることが出来て満足だったという。現代医学の方法と共通するものは何も無いかもしれないけれど、ウィルスをやっけるのならせめて胃腸障害の出ない方法でやってほしい。なお新型コロナ予防薬として挙げられたものは衛分で勝負をすることを意図している。

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