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新冠肺炎の診療思考1

2020年2月12日に収治している10例の患者の主なる症状は、発熱・干咳・乏力・身痛・腹脹であり、また全員にある程度の膩苔が観察される。
10例の患者の症状分布は、肺系症状では、発熱・干咳-7、気促-6、咳白黏痰-4、胸痛-2、咽痛-1 だった。
また脾肺系症状では、膩苔-10、倦怠乏力身痛-8、淡紅舌-8、腹脹-7、食欲下降-7、腹瀉-4、腹痛-3 だった。

1.典型病例 1
張某,女,36歳,職員。
発病前に武漢の疫区に逗留していた。2020年1月25日に発熱と干咳があった。
入院時には発熱はなく、血液・肝腎功能は正常だった。胸部CTで双下肺にガラス様斑の影が見られた。咽拭による新冠肺炎のPCR検測は陽性である。
1月28日 中医専家の会診では,患者は発熱なし。倦怠乏力・咳嗽・咳白黏痰・軽度胸悶・活動后気促がある。食欲下降・口淡不喜飲・時に大便溏薄になる。小便と睡眠は正常。舌診は淡紅色で薄く白膩苔がある。
中医辨病:新冠肺炎(寒湿疫)。
辨証:寒湿閉阻肺気,内困脾気。分期:中期。分型:肺型。
治則:宣肺化濁,逐湿駆邪。
藿朴夏苓湯加減(桔梗・苦杏仁・藿香・姜半夏10 陳皮6 茯苓10 薏苡仁15 淡豆豉10 厚朴6 猪苓・金銀花・連翹10 豆蔻3)を顆粒剤として3剤。
3剤の后に患者の咳・痰は好転し、食欲が増え、倦怠乏力も軽微となったので,更に4剤を進める。
2020年2月7日の再珍時は患者の咳嗽・咳痰は更に軽減し,乏力倦怠も軽微で,薄膩苔は薄白苔に転じた。
新冠肺炎のPCR検測は陰性で,胸部CTのガラス様斑は吸収された。治愈と判断し,恢復期治療として健脾益気方を7剤進めた。(つづく)
新型冠状病毒肺炎真実世界中的中医診療実践与認識 より
※肺型と脾型に分けているのに気がつく。

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