新型コロナ 中医診療手册5
4. 辨病対症治療
(1)発熱
本病の潜伏期は一般に3~7日,最長は10~14日。早期は発熱だけが,一般に5~7日ある。此の時は病毒が盛んでもまだ正気は弱まっていないから,やっつけるにはこの時を於いて他はない。如し中薬で早期に控制すれば,直ぐに恢復期に入る。
柴胡、葛根、金銀花、連翹、葱白、豆豉 等の薬物を酌加して,退熱の功を強める。同時に手太陰肺経、手陽明大腸経、督脈の穴位を選んで推揉按摩を行う。列缺、合谷、大椎など。また足少陽胆経の風池穴、経外の奇穴や太陽穴なども。小児患者に対して,尤も良いのは天河水を推拿して退熱する療法です。
(2)干咳
発熱に次いで現れるのが咳嗽で,約76%を占め,“干咳”が多く,痰は無いか,または白痰が少量,少数だが痰中に血絲を帯びる病人もある。
辨証して得た選方に,杏仁、桔梗、前胡、紫菀、当帰 等の薬物を酌加して,止咳の功を強める。同時に手太陰肺経の穴位を選用して推揉按摩を行う。魚際、尺沢、孔最 等。
(3)肌肉疼痛や乏力
肌肉疼痛や倦怠乏力は,約44%を占める。辨証して得た選方に,羌活、葛根、防風 等の薬物を酌加し,解肌の功を強める。
张伯礼 新型冠状病毒肺炎 中医诊疗手册 より
※筋肉痛と倦怠乏力を同等に扱っている!もし解肌で解消する風湿が共通の原因なら、倦怠感を気虚と見做すのは間違いになる。大きな発見だ。
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