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発作性頻脈

次のようなメール相談を受けた。
「頻脈は、夜中に突然おきたり、1時間ほど仮眠してて目覚めた時、暑いところにずっといたり、逆に寒いところに急に行ったりすると、症状が出ます。例えば、真夏に半日外いたりすると突然なったり、冷房の寒い部屋から熱い湯船につかったり、など。汗をかきにくい。だるい 気がふさぐ 怒りっぽい おりもの」
似たような例を探したところ、次のような例がありました。

王××,女,40歳 発作性の心跳(頻脈)で3~4年間苦しんでいます。
これまでに中薬の養心安神,疏肝瀉火 等の治療を1年以上やってみたが効果はなかった。
心跳は先ず脘腹悸動として感じ,継いで熱気が上冲してきて,胸満心悸となり,咽喉へきて呼吸が苦しくなり,頭へくると頭痛がし,やがて全身から汗が出,汗が出ると,心悸,胸満,呼吸困難は消失する。
現在は1日に発作が1~2回あり,数秒から1分ほど続く。
普段は頭暈頭痛,煩躁易怒,口苦咽干,白帯多く陰痒あり,舌苔黄白,脈弦緊而渋である。
弦脈は肝脈で,緊だから寒湿互結であり,渋は寒滞である。

弁証:肝鬱気結,痰湿阻滞,上熱下寒,水気上冲の証。
治法:疏肝解鬱,温陽化飲,清上温下,化飲降冲。
柴胡加竜骨牡蛎湯(柴胡・半夏・黄芩・党参・甘草10 生姜3片 大棗5个 桂枝12 茯苓15 熟軍3 白朮10 竜骨・牡蛎15)

服薬6剤で,諸証は半ば近く消減した。さらに10剤を服して,諸証は消失した。

某医云く:肝鬱、痰滞の証なら,どうして奔豚湯や柴胡枳桔湯を用いないのか?
答えて曰く:柴胡枳桔湯、奔豚湯は痰熱で脈滑の者に用いると効くが,本証のように上熱下寒証では,若し疏肝化痰瀉火をすれば下寒不温となる,だから今は柴胡加竜骨牡蛎湯を用いたのである。本方には苓桂朮甘湯,苓桂甘棗、茯苓甘草湯を含んでいるから効いたのである。
中医臨証経験与方法 朱進忠 より

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