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周易と中医学17

(『周易と中医学』p148)
『周易』と弁証論治
(1)易理と弁証
中医臓腑弁証では、疾病の定性・定位は症状の陰陽の偏りによって決まる。例えば心気虚・心陽虚・心陽欲脱は心陽が足りない点で共通するが、陽虚の程度が異なるため異なる段階的病理を呈する。弁証論治が異なる段階的病理、すなわち「証」の異いにより治療を行なうところに、中医論治の優越性が示される。
また中医弁証において陰陽の量を判定することが、疾病の性質を判断する上で、決定的な意義を持つ。これは『周易』の八卦が陰陽の爻の数により、卦の陰陽の性質を決定するのと同じである。

(2)易理と論治
『周易』の陰陽剛柔・損盈益虚・火水坎離などの原則に基づき、中医は「寒は温め熱は涼ヒやす」「虚を補い実を瀉す」「陰陽は相引する」などの豊富な治則を創り出した。
陰陽相引の面では、張仲景は陰盛格陽の証の治療に通脈四逆湯に豚の胆汁を加えて、豚の胆汁で陰から陽を引き出した(『傷寒論』390条)。張仲景の「陰中に陽を求める」「陽中に陰を求める」なども皆、陰陽相引の理論を応用したものである。

清代の鄭欽安は易理に精通し、乾坤坎離四卦の関係に通暁し『医理真伝』で次のように述べる。真陽を相火、命門火、竜雷火、無根火、虚火と名づけ、さらに、元陽外越、真火沸騰、腎気不納、気不帰源、孤陽上浮、虚火上衝‥‥といった弁証論治を提唱し、‥‥中医の弁証論治を補充し深め、易理を医理に応用した模範とすべき書である。

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