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《臓腑虚実標本用薬式》3

升降浮沈
李杲説;薬には升降浮沈化,生長収蔵成があり,以って四時に配す。
春升夏浮,秋収冬蔵,土は中に居りて化をなす。
味薄き者は升りて生ず,気薄き者は降りて収める,気厚き者は浮きて長ず,味厚き者は沈んで蔵す,気味平なる者は化成す。
但し辛、甘、温、熱及び気味の薄き者を以って補うと言うのは,即ち春夏の升浮を助けることで,それは便ち秋冬収蔵の薬を瀉すことである。人身に在りては,肝心が是れなり。
但し酸、苦、咸、寒及び気味の厚き者を以って補うと言うのは,即ち秋冬の降沈を助けることで,それは便ち春夏生長の薬を瀉すことである。人身に在りては,肺腎が是れなり。
淡味の薬で,滲は升,泄は降,諸薬を佐使する者也。
用薬において,此れに従えば升,此れに逆えば死,たとえ死なずとも,亦危うき範囲なり。

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《臓腑虚実標本用薬式》2

標本陰陽
李杲説;医者たるもの病いを治そうとするなら,標本を知らなければならない。身体について論ずれば,外を標とし、内を本とする;陽を標とし,陰を本とする。
故に六腑は陽に属し標とし,五臓は陰に属し本とする;臓腑は内に在りて本とし,十二経絡は外に在りて標とする。かくして臓腑陰陽気血経絡にも又各標本の分がある。
病いを論ずるなら,先に受けたものが本で,后に伝わるのが標である。
故に百病は必ず其の本を先治し,其の標を后治する。さもなければ邪気はますます甚しくなり,其の病は益々蓄積される。通常は先ず軽病を生じ,后に重病を生ずるから,先ず其の軽きを治し,后に其の重きを治せば,邪気は乃ち伏くす。

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《臓腑虚実標本用薬式》1

ある程度、漢方や中医学を学んだ人が、更に上の段階に次に学ぶのに「どんな本を読めばいいか」という質問を良く受けます。そんな時にお薦めできる書物が思い浮かばなくて困っていましたが、ある時《臓腑虚実標本用薬式》にぶつかり、これはいいと思ったので紹介します。
『中薬の配合』丁光迪 (著), 小金井 信宏 (翻訳),東洋学術出版社,2005年10月11日,第1版
上の書は「臓腑虚実標本用薬式」の有用性について述べた本邦唯一の書物です。「臓腑虚実標本用薬式」とは張元素の代表作のひとつで、内臓の寒熱虚実の観点から病機を説明したものです。この臓腑辨証説は后世の医師によっても高く評価されています。本書の処方と用薬方法は簡潔であり、古典を継承しつつ革新的な理論を加えています。五臓六腑の生理機能を把握し、疾病の病理発展を理解し、巧妙に引経報使薬物を使って薬の効能を向上させています。この臨床診療のアイデアは、今でも指導的な役割を果たしています。

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湿温病6

治療原則:三つの鍵
1.祛湿清熱を達成するには,湿熱を分消しなければならない(祛湿が要め)。
葉天士は云う:“湿が去れば熱は孤立し,熱は恋着するものが無いので自解する。”

病位が上焦にあれば‥‥頭重裹ツツむが如く,胸悶,神昏昧となる。
上焦の湿が重ければ、治法は“宣上”にある。すなわち「辛温宣透,芳香化湿」により「肺気を開く」ことである。
表気が通り,腠理が開けば,湿は表から散ずる。
またそれにより三焦が通調すれば、水湿は下行し,湿は小便から去る。

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湿温病5

以前のブログ「湿温病1~湿温病4」に追加です。

湿温初期の三大禁忌
本病初期には発汗、攻下、滋陰の法を禁用とする。
もし辛温発汗を誤用すれば,湿熱は上蒙して清竅を阻む;攻下が早過ぎれば,脾胃の陽気を損傷する;滋陰柔膩の品を誤用すれば,湿邪は錮結して解せず。
呉鞠通は此れを“汗すれば神昏耳聾となり,甚しければ目瞑ツムりて言わず,之を下せば洞泄となり,之を潤せば病いは重くなる”と謂っている。

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