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狭心症

北京市衛生健康委員会の「心臓病に関する三つの薬の服用方法」から引用します。
「強烈な胸痛を感じる時、直ちに10粒の復方丹参滴丸(冠性心疾患、狭心症などの漢方薬)、2錠のニトログリセリンを舌下に入れる、或いは3錠のアスピリンを噛み砕く!」と言われるが、これが正しいやり方であるか?
ノー、上のやり方は間違っている。
現在、復方丹参滴丸のような薬が狭心症の症状を緩和する薬品として使われるが、急性心筋梗塞の治療薬として使われる確実な証拠がまだいない。
ニトログリセリンは狭心症の症状を緩和する常用薬であるが、すべての虚血性胸痛を緩和できないし、心筋梗塞の悪化も阻止できない。通常、舌下に入れる量は0.25-0.5mgであり、最初から2錠を舌下に入れてはいけない。重度の心筋梗塞又は下壁心筋梗塞が起こった時、重度の低血圧状態を併発する。この場合、ニトログリセリンの服用は血圧をさらに下げて命を脅かす。
通常、アスピリンは抗血小板薬として、急性心筋梗塞の治療に使われる薬品であるが、大動脈解離の胸痛が起こった場合、アスピリンの服用は大動脈解離による出血を悪化させる、或いは緊急手術中、有効的に止血できないなどの治療できない結果になるため、胸痛の原因をわからない場合、勝手に薬品を服用してはいけない。(引用終わり)

狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患において、我が国で汎用される漢方薬は、血府逐瘀湯・冠元顆粒・冠心Ⅱ号方・田七人参などで、これら製剤の作用は「活血化瘀、理気止痛」となっています。私にも狭心症の経験がありますが、単純にこれらを服用する気にはなりません。何故なら“瀉薬”ばかりで“補”が無いからです。

补泻并用,以补为通,以通促补,治疗胸闷胸痛气短症状
胸部の脹悶憋痛は,気短、乏力、喘息して不得臥等の症状を伴う。多くは陽虚寒凝心脈であるが,気血瘀滞と関系がある。生冷寒凉のものを飲食したり憂思悩怒により,気血瘀滞となり,容易に心脈痺阻,血脈の運行が不暢となる。加えて陽気虧虚と気血不足があると,綜合して容易に胸悶気短の症状を発する。

ある中年男性が,労累過度により胸悶隠痛の症状が起こり,気短乏力、飲食減少、心煩失眠を伴い,面色と舌質は紫暗である。即ち中気不足,心気虧虚にして心脈瘀阻を伴い,心神失養を来した。

治療には補瀉并用法を採る。補を以って通となし,通を以って補を促す。人参、黄芪、桂枝、炙甘草、当帰等で温陽補気血をする。あわせて山楂、赤芍、桃仁、紅花、川芎等を加えて行気活血し,さらに適宜に酸棗仁・遠志等を加えて,寧心安神する。以上の治療法で,補気養血、活血通脈したところ,症状は次第に回復した。

多くの中老年男性が示す気短乏力胸悶の症状は気虚血瘀と相関しており,本虚標実証である。単純に補や瀉をしてはならない。
※虚血性心疾患の本当の原因は「虚血」を起こした「陽虚」であり「気血不足」である(本虚)。「補を以て(閉塞を)通し、通を以て補を促す」のが本治であり、「気血瘀滞を通すだけ」では標治に過ぎない。

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