書籍・雑誌

昇降散 追加

以前に書いた昇降散の記事に追加をします。

『中医臨床』v40-2 に次のような論説が載っており、ますます昇降散が好きになりました。

「後世に伝わる疫病治療の名方一昇降散」
天津中医薬大学中医学院温病学教研室 張炳立 より

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老少異治

『叢桂亭医事小言』より8

凡そ年高き人は何病にても、むさとつよき薬は用いられず。承気(湯)一貼は十貼にもむくう。參朮十貼は一貼にもむくわず。老人は元気只さえ乏しくなりがちで調えかねる。
少年の気血盛んにして生長するの勢いは、邪気除くと忽ちに平生になる故、老人には瀉を慎み、少年には補を慎む。

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方は短味を貴ぶ

『叢桂亭医事小言』より7

一味の分量多き故、其の気強し。多味なれば匕(匙)に少しばかりをかける故、何ほどの神品にても其の力豈に強からんや。欲心深く加減と云えども、減はせずに加ばかりして本方の薬味よりも加味多くなる有り。全く主客の見えぬ人のする所にて、是を大損と云う。
(加味方ばかりしている人には耳が痛いかも)

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三黄湯の治験

三黄湯は『勿語薬室方函口訣』に「上焦瀉下の剤にして其用尤広し。」とあり、まだ毒火になっていない上焦の実熱を主治する。(振出しにすると性は軽くて発泄の用となる)

『叢桂亭医事小言』より6

一士人昏倒して縁より堕ちて、庭石にて額と唇を打ち破る。抱き挙げるに、本心なきにはあらねども、はっきりとはなし(失神はしていないけれどボーっとしている)。脈伏して絶したるにあらず。
先ず三黄湯を与えるに、二度飲むと今はよほど快しと云うや否や、疵つきたる所より血を流す。
閉じる所あれば血の出ざるのみならず気の発泄せざる故に昏倒したるならん。味わって解すべし。

(熱が内にこもってのぼせたため昏倒した場合に、熱を瀉すべく三黄湯を与えたところ、気が発泄して出血が起こるとともに正気が戻った。)

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衛気について

江戸期においては「衛気」という概念はまだ浸透していないようで、陽気と呼ばれています。

『叢桂亭医事小言』より5

凡そ人の平生無事の常体は一身の陽気は外へ疎通するものにて、其の気閉塞し、内壅したる所の出来したるが病の起こる所なり。‥‥‥
一身陽気外へ張りてあれば、寒暑・風湿ともにうけず、睡眠するときは陽気張らずして沈む故に、衣被を発開すれば病を受ける。仮寝すれば少しの間に風を引く。

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江戸期の四大家

『叢桂亭医事小言』より3

後藤艮山は後藤又兵衛の末裔である。
後藤艮山の門人に山脇東洋・香川秀庵(一本堂)・松原圭介らが居り、松原圭介の門人に吉益東洞が居る。
世に四大家と云うは後藤艮山・山脇東洋・香川秀庵(一本堂)・吉益東洞の四流を指す。
山脇東洋の門人に永富獨嘯庵あり。(獨嘯=毒性;京師の俚言に、人の心のままに任せずもとれる人を広く指して毒性と呼ぶ)(越前の奥村良筑より吐流(吐法)を受ける)

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生姜に肉桂の効あり

『叢桂亭医事小言』より2

『褚氏遺書』の「善く薬を用ゆる者は、姜に肉の効あり」と云いしも此の理なり。
何ほど奇験の神方にても用ゆる場悪しければ寸効なし。偏に運用にあり。
用ゆる場よければ生姜が肉桂ほどな験をなすとは、能々解了すれば将棋の如し。
歩兵は金銀よりも働きをなす。則ち此の理なり。

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脈診から吉凶・安危を知る

『叢桂亭医事小言』より1
原南陽の『叢桂亭医事小言』を読んでいるところですが、これが実に素晴らしい!
ネットを見回しても余りこの書物についての記事が見当たらない。もっともっと読者を増やしたいものと思い、宣伝のために感じた部分を紹介します。

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『方伎雑誌』尾台榕堂から

「本書は藤平 健先生が絶賛した、尾台榕堂の最晩年の著作で、医療哲学・治療経験の集大成されたもの」と云われているものです。
尾台榕堂は「安政3年(1856)頃には浅田宗伯と並んで、江戸の二大家として名医の評判が高かった。」いわば日本式漢方・古方派の代表の一人です。
著作に『類聚方広義』『重校薬徴』などがあります。

この度、このように評価の高い名医の『方伎雑誌』を読みまして、“はてな、違うのじゃない?”と思ったので、正直なところを発表します。

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内経知要1

1  昭和53年に出版されたのを買ったものの、長い間そのまま書棚に置いたままになっていました。固苦しくて難解で、古臭くて役に立たないというのが最初の印象でした。以来、40年が経ちました。それが何と、今は読みたくて堪らなくなったのです。私の精神内部で何かが変わってきたのでしょう。今やっと昔の漢方医たちが読んだと同じ気持ちで読めそうです。やはりこれが原典で、すべてはここから始まっているのです。

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