書籍・雑誌

蒿芩清胆湯(《通俗傷寒論》)

私の妻が昭和46年に罹った急性腎盂腎炎については悔恨の念と共に記憶に強く残っています。
マラリヤ(瘧状)の如き悪寒と高熱の繰り返しや高熱期や、その後も長引いた微熱と食欲不振に対して、私自身は何も出来なかったし係り医も殆ど何もしてくれなかった記憶です。
この度は『中医治法與方剤』(陳潮祖)を読み進む中でまた新しい発見がありました。
それがこの蒿芩清胆湯です。

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藿香正気散(《太平恵民和剤局方》)

[組成]藿香・紫蘇・白芷・桔梗・陳皮・白朮10 厚朴・半夏12 大腹皮・茯苓15 甘草3
[主治]外では風寒に感じ,内では湿滞に傷つき,悪寒発熱,頭重脹痛,胸膈痞悶,嘔吐泄瀉,苔膩脈濡の証候がある。

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おっぱいの出がわるいのに桂枝加芍薬湯

『中医治法與方剤』(陳潮祖)には「産后乳房脹痛」に桂枝加芍薬湯が有効とあります。
その訳について補足説明をいたします。

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温経湯(《金匱要略》)

[組成]呉茱萸・麦門冬15 桂枝・当帰・川芎・牡丹皮・半夏・生姜・阿膠・芍薬・甘草・人参10
[主治]
1.月経淋漓不断,漏下不止,唇口干燥,手心煩熱。
2.月経不調,逾期不至,或時前時后参伍不調。
3.経行腹痛,得温稍減,舌淡脈渋。
4.久不受孕。

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消岩膏(《中医外科心得集》)

[組成]山慈菇・土貝母・五倍子(瓦上炙透)・川独活・生香附30 生南星・生半夏15
[用法]研末し,醋で膏に調成し,患処に塗布する。
[主治]乳岩、石疽、瘰癧等の陰証者に。

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定志丸(《備急千金要方》)

[組成]人参・茯苓90 菖蒲・遠志60
[用法]四味為末,蜜丸,毎日服三次,毎次服6g。散剤も亦佳し。
[主治]
1.憂愁悲傷して楽しまず,眩暈,舌質淡嫩,舌苔薄白,脈象虚弱。
1.心気虚損,語るに倫次(一貫性)なし。
3.茯苓、菖蒲を重用すれば,開心散と名づけ,好忘(健忘)を治す。

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柴桂五苓湯(自制方)

[組成]柴胡25 黄芩・半夏・甘草・大棗10 生姜・人参・茯苓・桂枝・白芍・白朮・牡丹皮15 沢瀉・牡蛎20
[用法]水煎服。1日1剤,連服数剤。
[主治]婦女更年期綜合征:婦女の停経前后に,時に発熱汗出を呈し,胸部や頭頚に汗多く,熱気上衝を自覚する,甚しければ面紅潮熱し,或いは心煩易怒を兼ね,痞悶不舒,舌体は微胖,舌尖は微紅,脈象は正常か,或いは微弦、微数。

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加味補中益気湯(《中医婦科治療学》)

[組成]人参・白朮10 黄芪・益母草30 甘草・陳皮・当帰3 升麻・柴胡6 枳殻15
腰痛が甚しければ,加菟絲子、炒杜仲各30g。
[用法]水煎,空腹服。
[主治]陰挺,小便頻数で清(無色),身体怕冷,精力(元気)疲乏,少腹(片側)空墜,腰酸痛,舌苔薄白,脈象虚弱。

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益気通便湯(宋興方)

[組成]人参・升麻・柴胡・当帰・陳皮10 黄芪30 白朮20 炙甘草5 益母草20〜30
[用法]水煎服。
[主治]脾虚気弱,伝導無力,便秘,兼見心悸少気,肢軟無力,舌淡不胖,脈緩而弱。
[証析]便秘証といえば,初学者は只 瀉下、潤腸を知るのみであるが,便秘を形成する機理には四つある:
一つは熱病傷陰,或いは素体陽旺で,水津虧損するもの;
二つは腎陽不足で,気化失常し,水津不布のもの;
三つは肺失宣降,脾失升降,肝失疏調,三焦気滞で,水津が気に随って腸に敷布しないもの;
四つは中気虚損で,胃腸の伝導が無力のもの。
瀉下、潤腸の二法は水津虧損のものに設定されており,其の他の機理による便秘には,無効であるばかりか,瀉すほどにいよいよ虚し,潤すほどにいよいよ壅塞する,医理に暗いと,誠に悲しいことだ。
此の方の所治は,中気虚損に属し,伝導無力が機理であり,年老人に最も常見される。
年老気衰から,胃腸の伝導が無力化し,便秘となる。
辨証点は三つある:
年齢が還暦を越えて便秘するのが其の一;
心悸気短や,四肢無力を兼ねている,此れが其の二;
舌質が淡で痩せており,陽気があって気化しているのだが,水津が布敷されないので,中気虚損である,此れが其の三。
此の三点があれば辨証の根拠となる,中気虚損が,伝導無力をもたらしているのだ。
[病機]中気虚損,伝導無力。
[治法]益気通便法。
[方義]此の証は気虚に因って伝導無力となったのだから,補中益気しなければならない,気旺となれば伝導は復常する。
此の方は補中益気湯加益母草である。
補中益気湯に平滑肌の蠕動を促進する※益母草を加入して, 両方向から配方した,巧妙な構成である。
 余の妹の継美は,年は70歳過ぎ,便秘である,補中益気湯を処方に書いてやった,初めは有効だったが,すぐに又便秘になった。
たまたま帰省したので,代わりの人に代診を頼んでおいたら,彼は原方に益母草を一味加えたら再び大便が通調した。
其の后は此のような証に遇ったら, 皆これを投じて有効である。
[応用]気虚による伝導無力の便秘に用いる。
   『中医治法與方剤』(陳潮祖)より
※《本草正義》:益母草の性は滑利,善く女人の胎産の諸証を調える,故に益母の号がある。滑利の性を用いるのであり,補益の功を求めるのではない。

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防風湯(《済生方》)

手や足の痺れ」について何か良い漢方処方は無いものか? と前にブログで書きましたが、
『金匱要略』に身體不仁を「血痺」となして黄耆桂枝五物湯を上げていることから、これを紹介しました。しかし結果ははかばかしくありません。
そこで小続命湯はどうだろうかと考えていたのでした。
しかし麻黄・桂枝・附子などは寒気が対象だから一寸違うようです。
ところが最近読んでいる『中医治法與方剤』(陳潮祖)に、「これは!」と思わせる処方が出てきました。
それは 防風湯(《済生方》)です。
 防風60 独活・秦艽・当帰・赤芍薬・赤茯苓・黄芩30 桂心・杏仁・炙甘草15
防風湯といえば《聖済総録》にも同名の処方がありますが、これは風痺(行痺)に用いるもので、血痺にではありません。
しかも 麻黄・桂皮・葛根 などが構成に入っていて、どういけません。
《済生方》のほうは防風が主薬で、独活・秦艽 が臣薬として使われています。
《済生方》の著者・厳氏は《素問,痺論》より引いて
血痺の皮膚不仁とは,頑麻だが疼痛しないのが特徴であり,栄衛の行りは渋でも,経絡は時に疏泄されている,故に痛まず;皮膚が不営なだけだから,不仁なのだ
と、邪魔をしている風湿を経絡から追い出せば良いと云っています。
黄芪桂枝五物湯の衛陽気虚とも違います。
これは「もうけもの」だと膝を打ったところです!

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